「お、友也。真っ赤だ」

 何故か嬉しそうに宗。友也は宗から逃げる。

「ウルセェよ。宗」
「おい、友也。照れるなよ」
「照れてない」

 そんな日常が、いつも当たり前にあった。
 私以外の三人は目立つから定期的にトラブルイベントは起きたし、そもそも四人いればご機嫌だった。
 他のグループと合同でカラオケやゲーセンも行った。
 あちこちの先輩後輩との交流も皆いつもセットだった。

 帰宅部の私と宗。バスケ部だった友也に服飾部だった唯。
 ヒマな前者ふたりだけの時間は自然と多くなった。
 放課後にブラリと一緒に本屋や図書館に行ってみたり、CD屋さんで視聴してはワイワイ感想を言い合ったりもした。
 お互いの誕生日には、当然プレゼントをあげあった。
 宗にもらった変なはにわのボールペン、インクがなくなっても持ち歩いてた。

 全ての時間が濃厚で楽しくて弾けそうだった。
 もっと続いてほしくて猛勉強するのも苦しくないぐらいに宗といるだけで私は幸せだった。

 寝ても覚めても宗の事ばかり考えて生きていた。
 お料理できたら宗に可愛い女の子扱いされるかなと思って料理やお菓子作りを試してみたり、いつか部屋に呼ぶことを考えてラブリーな部屋を作ったりもした。