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 目が覚めると。唯は優雅に紅茶を飲んでいた。ペットボトルだけど。
 吹っ切れたようにスッキリした顔でベンチにゴスロリで座る彼女を見て私は笑う。
 タブレットの入った袋は結局、宗と友也に預けたようだ。

「柴沢ありがとう。本当に嬉しかったよ。かなりスッキリした。やっぱり、あたしの親友はあたしの大親友だった」
「あっそ。オレの力ではあれぐらいは余裕だし」
「本当に本当にありがとう。柴沢。大好き」

 唯、天使の笑顔で友也に攻撃! 純情男子友也に二百のダメージ!!
 なんってね。友也ってば、すっごい顔真っ赤だよ。それを宗が苦笑いして見てる。
 あははは。私も多分宗と同じ表情だよ。微笑ましいよね。このふたりって。
 唯が男の子へのトラウマを治せばなー。いや、治すには友也がぴったりなのかも? なんちゃってね。