「おい! 宮嶋! 何してんだお前!!」
「!! な、なんで、宗がここにいるのよ!」

 呼ばれて反射的に振り向く唯。
 そう怒った様子で唯をみていた。

「咲香が案内してくれたんだよ!」
「そんなわけないでしょ! 咲香ちゃんは死んだんだよ!? だから私はひとりぼっちで「咲香のせいにするんじゃねぇよ! お前が友達作りをこわがって、いじめられても助けを求めないのもある程度は悪いだろう」」
『宗!! 言い過ぎだってば!!』

 はっきり言い合うのが普通の男の子同士じゃないんだから、そんな言い方ないよ!!

「なっ、あたしが悪いっていうの?」

 勢いで泣き止んだ唯は宗を睨む。

 宗はやれやれという様子で首を横に振る。そしてため息をつく。そのまま唯の頭を軽く撫でて言う。

「全部お前のせいなわけないだろ。いじめはいじめる方が悪い」
 と。
「じゃあ」
「でも、友達を信用して助けを求めないのは俺から見れば耐えれられない。俺らは咲香を含め友達だっただろ。それとも宮嶋にとっては俺らは他の男と同じ存在で、ただの咲香のおまけだったのか」
「ちが「じゃあ、信用してくれよ。俺も、アイツ……友也(ともや)だってお前を心配してたんだ。咲香だって心配してる」
「咲香ちゃん咲香ちゃんって、どこにいるのよ! 咲香ちゃん本人は」
『唯、ここだよ』

 私の声は唯には届かない。
 だけど、そこに人影が。

「いるだろそこに」

 宗よりさらに低くて若い感じのよく響く声の持ち主。
 それは。