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 明日になったら宗に告白するんだ。そう毎日思ってた。
 でも、怖いなぁ。不安だな。けれど大丈夫。

 いくら先延ばしにしてもそのまた明日があるし、今じゃなくてもきっと大丈夫。


「あ、猫ちゃん危ないよ!」

 私は車に轢かれそうになった毛並みのいい白猫の前に飛び出す。
 キキーッ!! 白猫を轢きそうになっていた車が止まる。

「おい! 何してんだ! 危ないだろ!」
「ごめんなさい!」

 車の運転手に叫ばれて私は逃げる。
 白猫は気付けばいなくなっていた。白猫が無事な事にほっと胸を撫で下ろして待ち合わせ場所へ向かった。



 今日だって仲良し四人組でお出かけで、楽しい毎日。
 そんなありきたりな日常が、当然のものだと今の今までは思ってた。

「ひゃひゃひゃひゃひゃ! みーんな死ね!! ヒャッホー!!」

 それが今じゃ目の前でナイフを持った男が暴れている。駅の中での突然の通り魔だった。フードを被った黒いパーカーに黒いジャージ。覆面。いかにもな不審者だ。

 犯人はあちらこちらの若い男女を狙って走り回っている。

「!? 宗!」

 そんな時、僧の背後に犯人が立った。ニタリと笑って宗を襲おうとしている。

「危ない! 宗、皆逃げて!!」

 私は、咄嗟に宗と犯人の間に立った。そして宗を突き飛ばす。
 かばうとかそういう意識はなかった。だけどそうしなきゃいけないと強く思った。