そして社会人になってから結婚して、今に至る。
 すぐに咲子ができて驚いた。まさか俺達の子供に咲香がなるなんて。予想もしてなかった。
 夢では、神様の計らいだと咲香が言っていたけど、お前神様のなんなんだよ。咲香。

「友也も仕事行かなきゃじゃないの?」
「ああ。そろそろ行く。というかお前らが朝からはしゃぎすぎなんだよ。まだ幼稚園バスの時間じゃないだろ」
「だってぇ。あたしも運命な気がするんだもん」

 ご機嫌な唯。

「そうか」

 オレはコーヒーを飲んでため息をついた、スーツのネクタイを結び、髪を整える。

「転入生って宗だよ。きっと」
「ダジャレか」
「そうじゃなく、宗だよ」

 唯って、女の勘的なものは鋭いんだよな。怖いぐらいに。
 隠し事は絶対出来ない。
 この前も体調不良、誰にも当てられなかったのに当てられたしな。
 これは隠すオレも悪いけど。