「友也―! ねぇ友也ってば! 見てよー!!」
「唯、ご近所がビックリするからあんまり大声出すなって言ってるだろ」

 俺、柴沢友也。そして妻の唯はあれから数年で無事結婚した。
 そして。

「ビックリするほど大声だしてないよねぇ。咲子」
「うん! ママがおしゃれしてみて欲しいってだけだよー」
「そうだよー。友也。ねぇ、今日のワンピース可愛くない?」

 唯はフリルの多い花柄のワンピースを見せて笑う。
 咲子も子供服バージョンのお揃いのデザインのワンピースを着ている。髪の毛は咲香のように二つに結っている。

「はいはい、可愛い可愛い。お前は何着ても可愛いだろ」
「ムー。適当だよー友也」

 咲香の生まれ変わりと霊感が告げた娘『咲子』を二人で育てている。
 あれからどうなったかというと、四十九日のために地上にふたりは戻ってきて、俺ともそれなりに交流してからふたりは成仏
して行った。