「咲香ちゃんが、見えなくなっちゃった……」
「宮嶋に渡したこの前のお守りの効果が切れたんだろうな」
「咲香ちゃん、いるの? 宗をよろしくね。正直まだ気持ちは追いつかないけど……」

 唯が悲しそうに言った。

「オレもだけどな。あっという間だったな」

 友也はそう言ってタブレットを取り出す。

『友也、家族の事をを頼む』
「ああ。わかった」
『俺は咲香と話がある。本当にお前にはお世話になった。唯も、頑張れよ』
「こちらこそだ。また幽霊として話そうぜ」
『当然だろ? 親友だからな』

 笑顔の宗を見て微笑む友也。

「ああ」

 ガラガラな声で友也。あの後どれだけ泣きじゃくったのか。
 だけど。私を一瞬見て、宗は私からは目を逸らした。