余命一週間のきみと、その後に生き返る私

『私の境遇に同情した神様が、成仏するために一週間思い出作りをしなさいって、言ってくれたの』
「神様が」

 なれない単語に不思議な顔をする宗。
 そうだよね、生きてるうちは神様の存在ってファンタジーゲームとかぐらいでしか聞かないよね。
 大体がフィクション。私もそうだった。
 でも、いるんだよ。神様って、存在するんだよ?

『神様はすっごく優しいんだよ。宗。面白くて気さくで。まあそれは置いといて』
「はあ」

 首を傾げて私を見る宗。

『だから、まずは会いたかった家族や大好きな友達を覗きに来た』
「アイツを頼らなくていいのか?」

 言いたいことはわかるけど! 今はそうじゃないんだってばー!

『しばらくは宗といたい』

 理由が言えない自分を情けないと思いながら私は縋るように手を合わせて言った。

『お願い、数日でもいいから宗のそばにいさせて!! 大人しくしてるから!!』

 本当はどうにか最後の日までいて、宗の事を成仏させなきゃなんだけれど。

「そうか。わかった。当然、できる限りは力になる」
『! ありがとう! 宗! 大好き!』

 やば。本音が漏れた。きゃああ。私の顔が熱くなる。恥ずかしいー! でもそれを見ているはずの宗は真顔だ。

「なあ、咲香」

 私の方に歩み寄る宗は、私に触れようとして手を伸ばす。

 無惨にもすり抜ける手。
 さらに伸ばされる手、手、手。

「本当に、咲香は死んだんだな」

 宗の瞳が濡れて行く。そのままポタポタと落ちる涙。

「あの時、助けてやれなくて本当にごめんな。俺が死ねばよかったのに」

 そのままベッドの上で泣き崩れる宗。