まるで犯罪者のような口ぶりの神様は、明らかに怒っていた。

『やだっ!! 助けて!! 誰か!!』

 天使は誰も助けない。そりゃそうだ。彼は神様なのだから。

「僕が助けてあげようとしたんだよ。死という恐怖から」
『神様なんか大嫌い!!』

 もう、嫌!! 酷いよ。このままじゃ宗の死に目にも会えないじゃん。
 皆も心配かけたままになるじゃん。嫌だよ、そんなの。凄く困る。

「物分かりの悪い子は嫌いだよ」
『何で』
「仕方がないなぁ。ごめんね、咲香。眠ってもらうよ」

 神様はそう言って手を叩いた。すると周りが黒くキラキラ光って、私は急に眠くなった。

『神様、や、め、て』