しばらくして、私達の居場所まで友也が急いで戻ってきた。
 息を切らしてグッタリしていて、思いつく限りの場所を探し尽くした後なのがわかる。

「村崎! 宮嶋! 悪い、すまなかった……」
「柴沢お疲れ。大丈夫? 顔色最悪だけど」
「この状態で晴々とした顔色してられるかよ、宮島も顔面蒼白だぞ」
「そうだけど、どうしよう。宗、絶望して死のうとしてるんじゃ」
「どうすればいいんだ。こんな時」
『はいっ』

 そこで、私は思いついた。

「村崎?」
「咲香ちゃん?」
『私が飛んで上空から探します』

 私は幽霊だから、いくらでも高く飛べる。

「! その手があったか。でも、広いぞ、この街」
『それでも、私は頑張って探すよ。宗の事が大好きだもん。で、霊能力使って居場所がわかったら友也に念を飛ばすよ』

 確か、そう言うことも頑張れば私はできたはず。ただし相手が霊感ある人に限るけど。友也が真顔で頷く。

「わかった、助かる。宮嶋、待機するぞ」
「うん……咲香ちゃん。頑張ってね」
『ふたりは今のうち休んでてね』






 そしてその数分後、私は海辺で宗を見つけた。