『私も寝るから、あとは私が話した事は宗が口頭で伝言お願い。タブレットは無理だし』
「おう。咲香も寝るから唯には俺が伝言しろって」
「やっぱ眠いよね。ポカポカだもん」
唯はのんびり言った。そして宗がとりあえず一階の台所に食器を片付けてくると、本格的にみんなで横になる。
宗の部屋の床で、クッションを枕にして……宗の部屋って広いんだよなあ。社長の息子だもんなぁ。そりゃそうか。
『おやすみ皆』
「咲香がおやすみだそうだ」
宗もウトウトしてる。すると。
「そういえばあたし咲香ちゃんに聞いて欲しいことがあるんだけど」
『え?』
唯のその言葉で皆が起きた。何々?
「あの事件の時、見てるだけで何も助けれなくてごめんね」
『……唯』
「怖くて、足がすくんで、何もできなかった。真っ赤に染まり血溜まりを見て、意識が飛びそうで、絶望した。咲香ちゃんが死んでから、今も夢に見る。だから、成仏できそうだからここにいるって聞いて心底ホッとしたよ」
唯の声は震えていて、顔も泣きそうだった。
私は無言で唯を見つめる。大丈夫だよ、という言葉が喉の奥につっかえて出てこない。
けど。
「それなら俺こそ、守られて生き残って後ろめたいけどな」
「宗」
唯が発言主の宗の方を見る。
「おう。咲香も寝るから唯には俺が伝言しろって」
「やっぱ眠いよね。ポカポカだもん」
唯はのんびり言った。そして宗がとりあえず一階の台所に食器を片付けてくると、本格的にみんなで横になる。
宗の部屋の床で、クッションを枕にして……宗の部屋って広いんだよなあ。社長の息子だもんなぁ。そりゃそうか。
『おやすみ皆』
「咲香がおやすみだそうだ」
宗もウトウトしてる。すると。
「そういえばあたし咲香ちゃんに聞いて欲しいことがあるんだけど」
『え?』
唯のその言葉で皆が起きた。何々?
「あの事件の時、見てるだけで何も助けれなくてごめんね」
『……唯』
「怖くて、足がすくんで、何もできなかった。真っ赤に染まり血溜まりを見て、意識が飛びそうで、絶望した。咲香ちゃんが死んでから、今も夢に見る。だから、成仏できそうだからここにいるって聞いて心底ホッとしたよ」
唯の声は震えていて、顔も泣きそうだった。
私は無言で唯を見つめる。大丈夫だよ、という言葉が喉の奥につっかえて出てこない。
けど。
「それなら俺こそ、守られて生き残って後ろめたいけどな」
「宗」
唯が発言主の宗の方を見る。