「デートどうだったんだよ。お前ら」
『楽しかったよ』
「そうか。宗は?」
「もちろん楽しかった」
「オレにできる事はないか? 邪魔になってないか?」
「大丈夫だよな。咲香」
『うん。皆とも長くいたいし』

 ふたりきりも大事だけど、正直ふたりきりだからこそツラい時もあるし。
 何よりふたりだって宗と一緒にいたいだろう。唯は私ともいたいと言ってくれそうだけど。

「ならいいけど。宮嶋がここに来るって聞かなかったから……」

 唯らしいなあ。寂しかったんだろうなあ。可愛い。
 でも唯、クマがあった。あんまり寝むれてないんだろうなあ。化粧で誤魔化しても、同性の私にはすぐわかるよ。
 そしてしばらくして、唯がなすそうめんを持ってきた。男子ふたリはそれをペロリと平らげた。あーいいなあ。美味しそう。
 
「ちょっと寝るわ」
「おい、宗。お前さっきまで寝てただろ」
「だって友也、腹一杯で眠いんだよ」
「それはわかるけど」
「お前も寝ちゃえよ」
「ええ……」
「あたしも一緒に寝る!」
「宮嶋まで」      

 友也が呆れつつ唯と宗の間に横になる。
 みんな頭を向け合って花のように寝っ転がる。ついでに私も。