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 ここは高校の卒業式。たくさんの来客に、大きな拍手。
 綺麗な桜が咲いていて、生徒達が泣き笑い思い出を語り合いながら体育館に集まっていく。
 そして、皆が名前を呼ばれていく。そして賞状を受け取って頭を下げて自分の席に戻っていく。
 何人か見慣れた生徒も混ざってる。
 一年生の頃同じクラスだった子達だ。つまりは、私達の卒業式だ。これは。

 んんんんん? んー??
 あれ、おかしいなあ。まだ宗達は卒業していないのに、ってところで時系列のおかしさでこれが夢だと気づいた。
 現実はまだ夏だ。夏休みだ。卒業式はさすがに早い。ありえない。
 でも、懐かしい風景だなあ。懐かしいこの高校。新しくて綺麗だったのに少ししか通えてなかったなあ。
 食堂のランチも、絶対コンプリートするはずだったんだんけどなあ、安かったのに。
 なんてしんみりしていると。

「次―……村崎、村崎咲香」