直人とすずはファミレスを出て、近くにあるポストに手紙を入れた。緑色の封筒に入った直人とすずの冒険のチケットは、ゴールの純を目指して動き出した。
「すず、土曜日の朝の九時で大丈夫?」
すずは少し緊張気味に頷いた。
「じゃ、九時に駅の中にあるさっちゃんの前で待ってるから」
すずはクスっと笑った。クラスの皆が、駅で待ち合わせに利用するさざんかさっちゃんの銅像を、純と直人がまるで友達のようにさっちゃんと呼んでいたのを思い出した。
「了解です。直人、よろしくね」
「こちらこそよろしく…」
そう言い合って、二人は別れた。
純と直人とすずのトライアングルはこの旅で決着がつくのだろうか…
直人はそんな事を考えながら、久しぶりに純に会える喜びで興奮していた。
…純に会える、純に会いたい、俺達は大好きな純に会いに行く。