「みんな、集合~~」
下の方で木下の声がした。直人と光太郎はせんだんの木の上の方に登っていたため、慌てて下へ降りた。
「それじゃそろそろ始めようか。みんな、久しぶりで盛り上がるのも分かるけど、まずはこれを済ませなきゃならない。
六年前に埋めたタイムカプセルを掘り起こす前に、グループで集合してください。
覚えてるだろ?
五、六人のグループを作ったよな?」
「覚えてま~す」
あちらこちらで返事が飛び交う。
若葉台小学校は、ここ数年、生徒数が急激に増加したため新校舎を建てる事になった。
たまたま、直人達の学年の6年2組のタイムカプセルを埋めた場所が、新しい校舎を建てる予定地に入っていた。そのため、こうやって二年前倒しでタイムカプセルを掘り起こすことになった。
「すず~、真子~、直人~、ここに集まろうぜ~」