「そっか…… 分かった……
じゃ、何て書けばいいの?」
和美は幸せそうな顔で直人へのメッセージを話す純の顔をずっと見ていた。
純は決して不幸ではない。
今、こうして、大切な親友のために笑顔を浮かべている。一生の心の友を持てるなんて、そんな簡単なことではない。
そして、純と直人はそういう絆で結ばれている。
和美も直人を信じて待つことにした。
……きっと、直人は純に会いに来てくれる。
和美はこの手紙をいつか直人に渡せる日が来ることを、祈るしかなかった。
「母さん…… 母さん…… 」
「純、何?」
「また、眠くなってきた……
母さん……
しばらく、僕が起きなくても心配しないでね……
僕は、ただ、眠ってるだけだから……」