直人達はタイムカプセルを掘り起こすイベントが終わると、そのまま小学校の近くにあるファミレスに寄った。急に決まった計画を実行するための作戦会議だ。

「もう一回聞いていい?
 本当に純の家まで行ける人は?」

 直人はそう聞きながら、一番先に手を挙げた。その後にすずが続く。

「俺は、明日とか明後日とかだったら大丈夫なんだけど、それはやっぱ無理だよな?」

 光太郎は残念そうにため息をつきながら、直人にそう聞いた。

「明日とかは絶対無理だよ。
 まずは純に手紙を送りたいし、何日にそちらに行きますって伝えなきゃ」

「そうだよな……
 俺さ、実は知ってると思うけど、私立の医学部に見事に全滅しちゃってさ。
 今の俺の頭じゃ国立の医学部は何があっても無理だから、もう浪人することに決まってるんだ。
 その予備校の春季講習が来週から始めるってわけ……」