そうだったんだ…。

持病ってやつなのかな?
生まれつきであれば、治るってわけでもないだろうし…。

彼女はきっと、それがわかっていて…何もできない自分に対して歯がゆいんだろうな。

だから、思わず。

「椿さん、私にできることがあったら言ってね!私の手助けだって、してもらうんだもん。私に可能な範囲だったら私も椿さんに協力するから」

と、言ってしまった私。

「葵ちゃん、優しいのね。ありがとう…!その時は私もお願いするわ」

パァッと表情を明るくする椿さんに私も自然と頬が緩んだ。

私もこの時代にいる間、彼女の…お祖母ちゃんの頼みをできる限り聞いてあげたいと素直に思う。

私が生まれる前に亡くなった椿お祖母ちゃん。

こんな風に、会えるなんてタイムスリップするまでは思いもしなかった。

せっかく会えたのだから、お祖母ちゃん孝行しないとね!

内心そんなことを考えつつ、椿さんに向かって微笑んだ。

のだけれど…。

後々、この言動を後悔する日がくるなんて、この時の私はまだ知らない---。