「ほええ~コレが冒険者ギルドか」
教えてくれた通りだ。ほんとに黒くてデカイ建物だな。案内されて気付いたんだが、どうやら俺は反対方向にずっと歩いていたみたいだ。
そりゃいくら歩いても辿り着かねーわ。
「さぁ、お入りください」
サラサが大きな扉を開き、中へと案内してくれる。
中に入ると無骨な男達がいっせいに俺達を見る。
んん? 睨んでくる奴もいるな。なんでだ? 意味がわかんねーぞ?
「あちらのカウンターが私の場所ですので、今すぐ解放しますので、少しの間だけ前で待っててくれますか?」
「ん? りょーかい」
俺はサラサに言われたカウンターの前に立った。
よく見ると他にもカウンターは四つあり、色んな子が受付をしている。
すごく並んでいるカウンターの子が人気って感じか?
「おいっ! お前サラサちゃんとなんで一緒に入って来たんだ?」
「え?」
サラサを待っていると、後ろから急に声をかけられた。振り返るとそこには男が三人立っていた。
コイツらは俺が入ってきた時に睨んでいた奴らだな。
「なんでって? ええと……ギルドを案内してくれたから?」
「はあああ? そんな事で俺たちのサラサちゃんを独占してるのか!?」
「ふざけた奴だ! さっさとカウンターを退け!」
男達が俺の腕を掴み、無理やりカウンター前から退かそうとする。
「何すんだよ! 急に触んな」
俺は触れられた手をなぎ払う。何が嬉しくておっさんに触られないと行けねーんだっての。
「なっお前! 俺たちは朝からサラサちゃんが来るのを、ずっと待ってたんだぞ!?」
「そうだ! さっさと退け!」
「なんでお前らの言うことを聞かなきゃ行けねーんだよ? 俺はサラサに言われてこの場所にいるんだ」
「がうぅ!」
俺が声を荒げたから、稲荷まで怒ってしまった。
「なっサッサラサちゃんを呼び捨てにして!」
「お前! もしかしてサラサちゃんと、ただならぬ関係なのか!?」
「別にそんな関係じゃねーよ」
「なら呼び捨てをやめろ!」
男達がどうでも良いことで、ギャアギャアと騒ぐ。気がつくと、他にも同調している男達が増えてきている。
もしかしてサラサは人気の受付嬢なのか?
「お待たせしました! あれ? どうしたんですか? 騒がしいですね」
そんな中、服を着替えたサラサがカウンターにやって来た。
「どうしたもないよ! サラサちゃん! なんでコイツと一緒なんだよ」
「そうだよ! 俺たちがいくら誘ってもOKしてくれなかったのに」
俺を押し退け、サラサにわぁわぁと詰め寄る男達。
「なんでって……それはぁ……ね? 乱道様」
サラサは両手を頬に当てて俺を見る。ちょ!? なんだその意味深な態度は?
「なんだよサラサちゃん!? こんな弱そうな男が良いのか!?」
「なっ! 乱道様は弱くないです。すごく強いんですから! ねっ?」
サラサは微笑みながら俺にウインクしてきた。
頼むから男達をこれ以上煽るのはヤメテクレ。
「あははっ。サラサちゃんは見る目がないな。こんな細っこい体の男だぞ?」
「なっ! 乱道様は大魔法師様なんです!」
「え?! 嘘だろ!?」
「本当ですよ! すごい魔法が使えるんですから!」
その言葉に、男達の視線が俺に集中する。マジ勘弁。
「はいっ分かったら、そこを退いて下さい。私は乱道様と大事なお話がありますので」
サラサ? 俺はお前と大事な話はねーぞ? 案内を頼んだだけだぞ。
はぁー……こんな目立つ中、身分証を作るとか。なんの罰ゲームだ。
これ以上目立つ前に、さっさと作ってギルドを後にしよう。
男達はサラサに嫌われたくないのか、舌打ちをしながらカウンターから退いた。
サラサは豊満な胸をカウンターに乗せ、「こちらへどうぞ」と俺を呼ぶ。
目のやり場に困るんだが……まぁ仕事で女の胸なんて、腐るほど見てるんだが……今は仕事中じゃないからな。
「乱道様、ギルドに何の御用でしょう?」
「ええとだな。身分証を作って欲しくって」
「身分証ですか? 紛失されたのですか?」
「紛失というか……まぁそんな感じだ」
「そうなると、再発行になりますので、冒険者ランクが最低ランクである、Fランクからスタートになってしまいますが……」
冒険者ランク? 俺は冒険者になるつもりはないからな、ただ身分証が欲しいだけだし。
「それは大丈夫だ。作ってくれ」
「分かりました。乱道様ならすぐにランクも上がりますもんね。ではこちらの水晶に手を当てて貰えますか? これで魔力を測定させていただきます。この数値が高いと冒険者ランクも上がりやすくなっています」
これって……城で測定不可能ってでたやつじゃ。
ん? 何だろう嫌な予感しかしないんだが。
教えてくれた通りだ。ほんとに黒くてデカイ建物だな。案内されて気付いたんだが、どうやら俺は反対方向にずっと歩いていたみたいだ。
そりゃいくら歩いても辿り着かねーわ。
「さぁ、お入りください」
サラサが大きな扉を開き、中へと案内してくれる。
中に入ると無骨な男達がいっせいに俺達を見る。
んん? 睨んでくる奴もいるな。なんでだ? 意味がわかんねーぞ?
「あちらのカウンターが私の場所ですので、今すぐ解放しますので、少しの間だけ前で待っててくれますか?」
「ん? りょーかい」
俺はサラサに言われたカウンターの前に立った。
よく見ると他にもカウンターは四つあり、色んな子が受付をしている。
すごく並んでいるカウンターの子が人気って感じか?
「おいっ! お前サラサちゃんとなんで一緒に入って来たんだ?」
「え?」
サラサを待っていると、後ろから急に声をかけられた。振り返るとそこには男が三人立っていた。
コイツらは俺が入ってきた時に睨んでいた奴らだな。
「なんでって? ええと……ギルドを案内してくれたから?」
「はあああ? そんな事で俺たちのサラサちゃんを独占してるのか!?」
「ふざけた奴だ! さっさとカウンターを退け!」
男達が俺の腕を掴み、無理やりカウンター前から退かそうとする。
「何すんだよ! 急に触んな」
俺は触れられた手をなぎ払う。何が嬉しくておっさんに触られないと行けねーんだっての。
「なっお前! 俺たちは朝からサラサちゃんが来るのを、ずっと待ってたんだぞ!?」
「そうだ! さっさと退け!」
「なんでお前らの言うことを聞かなきゃ行けねーんだよ? 俺はサラサに言われてこの場所にいるんだ」
「がうぅ!」
俺が声を荒げたから、稲荷まで怒ってしまった。
「なっサッサラサちゃんを呼び捨てにして!」
「お前! もしかしてサラサちゃんと、ただならぬ関係なのか!?」
「別にそんな関係じゃねーよ」
「なら呼び捨てをやめろ!」
男達がどうでも良いことで、ギャアギャアと騒ぐ。気がつくと、他にも同調している男達が増えてきている。
もしかしてサラサは人気の受付嬢なのか?
「お待たせしました! あれ? どうしたんですか? 騒がしいですね」
そんな中、服を着替えたサラサがカウンターにやって来た。
「どうしたもないよ! サラサちゃん! なんでコイツと一緒なんだよ」
「そうだよ! 俺たちがいくら誘ってもOKしてくれなかったのに」
俺を押し退け、サラサにわぁわぁと詰め寄る男達。
「なんでって……それはぁ……ね? 乱道様」
サラサは両手を頬に当てて俺を見る。ちょ!? なんだその意味深な態度は?
「なんだよサラサちゃん!? こんな弱そうな男が良いのか!?」
「なっ! 乱道様は弱くないです。すごく強いんですから! ねっ?」
サラサは微笑みながら俺にウインクしてきた。
頼むから男達をこれ以上煽るのはヤメテクレ。
「あははっ。サラサちゃんは見る目がないな。こんな細っこい体の男だぞ?」
「なっ! 乱道様は大魔法師様なんです!」
「え?! 嘘だろ!?」
「本当ですよ! すごい魔法が使えるんですから!」
その言葉に、男達の視線が俺に集中する。マジ勘弁。
「はいっ分かったら、そこを退いて下さい。私は乱道様と大事なお話がありますので」
サラサ? 俺はお前と大事な話はねーぞ? 案内を頼んだだけだぞ。
はぁー……こんな目立つ中、身分証を作るとか。なんの罰ゲームだ。
これ以上目立つ前に、さっさと作ってギルドを後にしよう。
男達はサラサに嫌われたくないのか、舌打ちをしながらカウンターから退いた。
サラサは豊満な胸をカウンターに乗せ、「こちらへどうぞ」と俺を呼ぶ。
目のやり場に困るんだが……まぁ仕事で女の胸なんて、腐るほど見てるんだが……今は仕事中じゃないからな。
「乱道様、ギルドに何の御用でしょう?」
「ええとだな。身分証を作って欲しくって」
「身分証ですか? 紛失されたのですか?」
「紛失というか……まぁそんな感じだ」
「そうなると、再発行になりますので、冒険者ランクが最低ランクである、Fランクからスタートになってしまいますが……」
冒険者ランク? 俺は冒険者になるつもりはないからな、ただ身分証が欲しいだけだし。
「それは大丈夫だ。作ってくれ」
「分かりました。乱道様ならすぐにランクも上がりますもんね。ではこちらの水晶に手を当てて貰えますか? これで魔力を測定させていただきます。この数値が高いと冒険者ランクも上がりやすくなっています」
これって……城で測定不可能ってでたやつじゃ。
ん? 何だろう嫌な予感しかしないんだが。