涼しい家を出て、真っ黒に焼かれそうな外に出た。

川沿いの木陰に腰を掛け

あいつに電話をかける。

「もしもし」

ねぇ、今日暇でしょ?

「おう 暇だぜ。 どうした?」

花火行こ

「良いけどさ、美波好きなやつと行かねぇの?」

あー、どうだろ。

「浴衣着てくか?」

似合わないし。

「似合うだろ。美波は可愛いぞ?」

そう、、。

「じゃあ7時な。」

うん。

「準備できたら電話しろよ。迎えいくから。」


電話を切って、草の上に寝転んだ。


遠くで聞こえる子供の声。

岩に当たる水の音。

暑さを増している気がする蝉の声。

風に揺れる木々の音。


一度目をつぶって体を起こした。

自分に自身がなかった。

顔が隠れるように伸びた長い髪。あいつが私に自身をくれた。

「髪、切りに行こう。」

浴衣を着て、髪も可愛くして、あいつに伝えたいことがある。

ありがとう。と、もう一つ。

いつも憂鬱だと感じる外出が少し楽しみだなぁと感じ、

河川敷を後にした。