アルファデクス領に封印されていた秘伝書を解放したティル。
それまで無能だった『判読スキル』は、魔力の不要な『魔導』という強大な力に生まれ変わった。

「その力で魔界へのゲートを再封印してほしい」

ミラにそう懇願され、ティルは困惑する。
魔導の力を手に入れたものの、今のところ扱いきれておらず、彼女の頼みを簡単に了承することはできない。
力を手にした今なら、生き別れた弟や、奴隷商館で出遭った少女フェリスを助けられるかもしれない。
どうするか迷っているところで、ミラの祖父から「ミラはティルを助けたときに呪いを受け、残された命は僅かである」と告白される。

さらに「彼女は代々続く封印の責務を幼い頃から背負い、一人で戦い続けている。ティルはようやく見つけた希望なのだ」と言われ、ティルは動揺する。

彼は自分のせいだとその場から逃げ出しそうになるも、死の恐怖に負けずに領民を護ろうとするミラの姿勢に心を打たれる。
ミラの前で跪き、「己の身を捧げ、必ず助けてみせる」と騎士の誓いを立てる。
「そんなすぐには死なないわよ」と彼女は強がるが、いつフェンリルが再来するかは分からない。
ティルは「騎士の誓いをしたからには、必ずフェンリルを倒せるぐらいに強くなる」と言い切った。

彼の申し出を有難く思いつつ、ミラは内心で焦っていた。
彼女の体は呪いに蝕まれ、じわじわと魔人化(獣化)していた。
実際は死に至るのではなく、狼の眷属になる呪いだったのだ。


門の封印に必要な実力を着実に伸ばし、獬豸(ヘチ)という神獣も仲間になった。
そんなところへ、アルファデクス領に客人が訪れる。
その人物の名はノルン。教団第四階位の天才魔法少女であり、ミラの友人でもあった。
彼女が訪れた要件とは、セントラルガーデンへ呼出しだった。


ミラに連れられ、ティルは大陸中央にあるセントラルガーデンへと向かう。
案内に従うまま会議室に向かうと、そこには大陸を支配しているゾディアーク(元老院)たちが一堂に会していた。
魔境と化していたアルファデクス領に再興の兆しが見られることや、神獣の復活について事情説明。魔導の力を披露するティルに、奇異の視線が集まる。
そこへ伝令が飛び込んでくる。

伝令いわく、デルファータ領にある封印の門へモンスターの大群が向かっているという。
その中にはミラが追う両親の仇、魔人ヘズガルムの姿を見たとの情報があった。
復讐に燃えるミラや居合わせたベタクリス領の領主バルドル、領主の護衛となっていたフェリスらは救援に向かうこととなる。


デルファータ防衛戦は結局、失敗に終わる。
領主やその子供たちは壊滅状態となり、封印は解かれてしまった。
よって残る封印はベタクリス領のみとなってしまう。

防衛戦のさなか、ミラが魔人化しかけていることが判明。
領主の責任を果たさない事は罪だとして、彼女は牢屋へ入れられてしまった。
魔人化の件をバルドルに密告(善意で主人公を護ろうとした)のは、ティルの旧友フェリスだった。
今後はバルドルが三領を纏めることになったと言われ、これまでの努力が無駄だったと絶望するミラ。
今こそ自分が支えるときだと奮起したティルはミラを脱獄させ、共に魔人ヘズガルムの狙うベタクリス領へと向かう。


魔人ヘズガルムとの戦いでティルの両親や弟の行方、ヘズガルムが魔人となるキッカケを作った黒幕が判明。
ティルたちは、真の元凶であるゾディアーク第一階位の男とのラストバトルへと挑む。