「ぷっ……見てあれっ」
「コントの服? あはは」
「ないわ~。いつ見てもウケる」
「きもっ」
女どもが俺を見てクスクスと笑っている。
理由は簡単。
俺の体操服のサイズが、体と全く合ってないから。
一番大きなサイズなんだが、ピッチピチで下腹がどうしても見える。
パンツなんて急に座ると尻からビリッと破れそう。
なんだこの罰ゲームは。
もっと大きいサイズの体操服ねーのかよ!
……まぁ。このわがままボディが全ての原因なんだが。
はぁ。絶対に早く痩せてやる。何が何でも痩せてやる。
こんな恥ずかしい思いは二度とごめんだ。
「アベル様! 今日のサッカーがんばろうね。アベル様が本気出したら一瞬で終わりそうだけど。ふふ」
「アリス」
ポツンと一人寂しく立っていた俺の所に、アリスがやって来た。
へにゃりと何とも言えない可愛い笑みを浮かべて。
こんなタイミングで話しかけられたら、嬉しくってアリスが天使に見える。
「アリスちゃんまた白豚に……」
「キモいのうつっちゃうよ?」
「アリスちゃん早く目を覚まして」
アリスが俺に近寄った途端、ヒソヒソと悪口を言い出す奴ら。
聞こえてるよ?
「むぅ……アベル様はキモくないよ!」
アリスにも聞こえたんだろう。口を尖らせ怒ってくれる。
「まぁ……流石にこの姿はキモいんじゃないか」
「そうかなぁ? 私には分かんないや」
アリスが何を言ってるんだろうと小首を傾げる。
「…………そっそうか」
急にそんなことを言われると、嬉しくてどう返していいのか分からない。
コイツは本当にあの拗らせ聖女なのか?
アリスの対応に困っていると。
「男子集まれー! 一組vs七組で試合始めるぞー! 女子は男子の次に試合するからな。しっかり準備運動しとくんだぞ」
先生が集合をかける。今日は一組vs七組らしい。
「アベル様がんばってね」
「おう。頑張るわ」
そんな時だった。俺とアリスの間に割って入る男が。
「アリス? お前は一組の応援だろ? 敵の七組を応援してどうするんだよ」
「あっ池野君」
馴れ馴れしくアリスの肩を抱き、呼び捨てする男。
女子どもがキャーキャー騒いでいる。カースト上位に君臨するモテ男。
そんな池野に肩を抱かれて、アリスはというと……顔を歪めて嫌そうに手を払っていた。
「僕にそんな態度を取るのは、アリスくらいだよ?」
うっうわぁ~。
なんてキモいセリフをサラッと言うんだコイツは。
俺には無理だ。
「アベル様! 応援してるから! 頑張ってね」
池野の忠告などマルッと無視して、アリスが再び俺に話しかける。
それを見た池野が、アリスの後ろから恐ろしい顔で俺を睨む
……ヤメテ。
「アリス。一組はあっちだからもう行こう」
「あっ……! アベル様、また後でね」
池野に手を引っ張られながら、アリスは一組側に戻っていった。
さてと……サッカー頑張りますか。
「コントの服? あはは」
「ないわ~。いつ見てもウケる」
「きもっ」
女どもが俺を見てクスクスと笑っている。
理由は簡単。
俺の体操服のサイズが、体と全く合ってないから。
一番大きなサイズなんだが、ピッチピチで下腹がどうしても見える。
パンツなんて急に座ると尻からビリッと破れそう。
なんだこの罰ゲームは。
もっと大きいサイズの体操服ねーのかよ!
……まぁ。このわがままボディが全ての原因なんだが。
はぁ。絶対に早く痩せてやる。何が何でも痩せてやる。
こんな恥ずかしい思いは二度とごめんだ。
「アベル様! 今日のサッカーがんばろうね。アベル様が本気出したら一瞬で終わりそうだけど。ふふ」
「アリス」
ポツンと一人寂しく立っていた俺の所に、アリスがやって来た。
へにゃりと何とも言えない可愛い笑みを浮かべて。
こんなタイミングで話しかけられたら、嬉しくってアリスが天使に見える。
「アリスちゃんまた白豚に……」
「キモいのうつっちゃうよ?」
「アリスちゃん早く目を覚まして」
アリスが俺に近寄った途端、ヒソヒソと悪口を言い出す奴ら。
聞こえてるよ?
「むぅ……アベル様はキモくないよ!」
アリスにも聞こえたんだろう。口を尖らせ怒ってくれる。
「まぁ……流石にこの姿はキモいんじゃないか」
「そうかなぁ? 私には分かんないや」
アリスが何を言ってるんだろうと小首を傾げる。
「…………そっそうか」
急にそんなことを言われると、嬉しくてどう返していいのか分からない。
コイツは本当にあの拗らせ聖女なのか?
アリスの対応に困っていると。
「男子集まれー! 一組vs七組で試合始めるぞー! 女子は男子の次に試合するからな。しっかり準備運動しとくんだぞ」
先生が集合をかける。今日は一組vs七組らしい。
「アベル様がんばってね」
「おう。頑張るわ」
そんな時だった。俺とアリスの間に割って入る男が。
「アリス? お前は一組の応援だろ? 敵の七組を応援してどうするんだよ」
「あっ池野君」
馴れ馴れしくアリスの肩を抱き、呼び捨てする男。
女子どもがキャーキャー騒いでいる。カースト上位に君臨するモテ男。
そんな池野に肩を抱かれて、アリスはというと……顔を歪めて嫌そうに手を払っていた。
「僕にそんな態度を取るのは、アリスくらいだよ?」
うっうわぁ~。
なんてキモいセリフをサラッと言うんだコイツは。
俺には無理だ。
「アベル様! 応援してるから! 頑張ってね」
池野の忠告などマルッと無視して、アリスが再び俺に話しかける。
それを見た池野が、アリスの後ろから恐ろしい顔で俺を睨む
……ヤメテ。
「アリス。一組はあっちだからもう行こう」
「あっ……! アベル様、また後でね」
池野に手を引っ張られながら、アリスは一組側に戻っていった。
さてと……サッカー頑張りますか。