よし次の階層に降りるか、下に繋がる階段に目を向けると、先に紅蓮と雹牙が階段を降りていた。
「おい待ってくれ! この体は前世みたいに早く動けないんだよ」
慌てて階段を走り降りる。
太い脚がもつれて階段を転びそうになる俺を、紅蓮が横から支えてくれる。
「ありがとうな紅蓮」
紅蓮の頭を撫でながら下の階層に降りると、目の前に前世で何度も良く見たやつ。
緑色した子供ほどの大きさの魔物が、二チャリとうすら笑いを浮かべながら立っていた。
「ゴブリンか……」
コイツら意外と素早いからなぁ。
何匹いるんだ? イチ……ニイ……全部で八匹か。
武器を持っている奴が三匹。
紅蓮と雹牙なら一発なんだが、折角なのでレベル上げもしたい所。
「紅蓮! 一匹だけ残して後はやってくれ! 雹牙は待機だ」
『ワフッ!』
紅蓮は分かったと言うように頭を縦に振ると、ゴブリンに向かって走って行った。
紅蓮が前足で軽く叩くだけで、ゴブリンの体が破裂していく。
「すげえな……さすが紅蓮だ」
俺の出番なんて必要ないんだが、一匹くらいは俺にも討伐させてくれ。
「……これを使わせてもらうか」
ゴブリンが落とした武器を拾う。ふふっ木の棒からレベルアップしたぞ。
切れ味めっちゃ悪そうだがな。
剣に少しだけ魔力を纏わせ切れ味をあげる。それを思いっきり振り上げた。
「おおっ!」
ゴブリンの体が真っ二つに割れた。
レベルが上がったからか、意外にも簡単に倒すことが出来た。
これなら俺一人で次は大丈夫かもな。
ゴブリンをどんどん討伐し、意気揚々と先へと進んで行く。
どうやら二階層のメインは、ゴブリンとスライムのようだ。
コツを覚えたら、低レベルの魔物達は簡単に倒せる。
《チャララッチャ~♪》
俺の頭でレベルアップ音が何度も鳴り響く。
結構な数のゴブリンを倒したからな。
どれくらいレベルが上がったのか、後で見るのが楽しみだな。
ただこうなってくると、不味かったがホーンラビットのような、食べれる魔獣も出て来て欲しい所。
紅蓮と雹牙の食べる分も必要だからな。
今思うと、オークジェネラルの肉を手に入れときたかったな。
まぁ紅蓮の炎で炭どころか、灰になっちまったからな。
あれは豚肉みたいでまだ味がましだから、ちょっと惜しかったなぁ。
などど考えていたら、あっと言う間に二階層を攻略し終えていた。
「よし! この調子で、ガンガン行くぞ」
階段を勢いよく下りて行く。
三階層は一人で攻略出来るかもだな。
俺は調子に乗って三階層を走る。
現れる低ランク魔獣を討伐しながら。
自分が体力のない豚って事など忘れて。
「はぁっ……はぁっ……」
昔を思い出し、調子にのって討伐してたらこれだ。
息を吸うのもキツい……。
レベルが上がったから、これでも以前と比べたら段違いにマシなんだが……。
「はぁっ……胃から全てのものが出て来そうだっ……」
俺は地べたにドスンッと座り込む。もう立ってられない程に足腰が疲弊していた。
『くう……』
「はっ。んぐっ……そんな顔するな雹牙。ちょっと休憩したら元気になるから」
鼻先を腹に擦りつけ、心配そうに俺を見る雹牙。
大丈夫だと頭を撫でてやる。
はぁ……こんなんじゃダメだ。
使い獣魔を心配させる勇者なんてダメダメすぎる。
ちょっとレベル上げ出来たらなぁ。なんて軽い気持ちじゃダメだ。
決めた! このダンジョンで俺は強くなってやる。
勇者の力を取り戻すぞ!
「おい待ってくれ! この体は前世みたいに早く動けないんだよ」
慌てて階段を走り降りる。
太い脚がもつれて階段を転びそうになる俺を、紅蓮が横から支えてくれる。
「ありがとうな紅蓮」
紅蓮の頭を撫でながら下の階層に降りると、目の前に前世で何度も良く見たやつ。
緑色した子供ほどの大きさの魔物が、二チャリとうすら笑いを浮かべながら立っていた。
「ゴブリンか……」
コイツら意外と素早いからなぁ。
何匹いるんだ? イチ……ニイ……全部で八匹か。
武器を持っている奴が三匹。
紅蓮と雹牙なら一発なんだが、折角なのでレベル上げもしたい所。
「紅蓮! 一匹だけ残して後はやってくれ! 雹牙は待機だ」
『ワフッ!』
紅蓮は分かったと言うように頭を縦に振ると、ゴブリンに向かって走って行った。
紅蓮が前足で軽く叩くだけで、ゴブリンの体が破裂していく。
「すげえな……さすが紅蓮だ」
俺の出番なんて必要ないんだが、一匹くらいは俺にも討伐させてくれ。
「……これを使わせてもらうか」
ゴブリンが落とした武器を拾う。ふふっ木の棒からレベルアップしたぞ。
切れ味めっちゃ悪そうだがな。
剣に少しだけ魔力を纏わせ切れ味をあげる。それを思いっきり振り上げた。
「おおっ!」
ゴブリンの体が真っ二つに割れた。
レベルが上がったからか、意外にも簡単に倒すことが出来た。
これなら俺一人で次は大丈夫かもな。
ゴブリンをどんどん討伐し、意気揚々と先へと進んで行く。
どうやら二階層のメインは、ゴブリンとスライムのようだ。
コツを覚えたら、低レベルの魔物達は簡単に倒せる。
《チャララッチャ~♪》
俺の頭でレベルアップ音が何度も鳴り響く。
結構な数のゴブリンを倒したからな。
どれくらいレベルが上がったのか、後で見るのが楽しみだな。
ただこうなってくると、不味かったがホーンラビットのような、食べれる魔獣も出て来て欲しい所。
紅蓮と雹牙の食べる分も必要だからな。
今思うと、オークジェネラルの肉を手に入れときたかったな。
まぁ紅蓮の炎で炭どころか、灰になっちまったからな。
あれは豚肉みたいでまだ味がましだから、ちょっと惜しかったなぁ。
などど考えていたら、あっと言う間に二階層を攻略し終えていた。
「よし! この調子で、ガンガン行くぞ」
階段を勢いよく下りて行く。
三階層は一人で攻略出来るかもだな。
俺は調子に乗って三階層を走る。
現れる低ランク魔獣を討伐しながら。
自分が体力のない豚って事など忘れて。
「はぁっ……はぁっ……」
昔を思い出し、調子にのって討伐してたらこれだ。
息を吸うのもキツい……。
レベルが上がったから、これでも以前と比べたら段違いにマシなんだが……。
「はぁっ……胃から全てのものが出て来そうだっ……」
俺は地べたにドスンッと座り込む。もう立ってられない程に足腰が疲弊していた。
『くう……』
「はっ。んぐっ……そんな顔するな雹牙。ちょっと休憩したら元気になるから」
鼻先を腹に擦りつけ、心配そうに俺を見る雹牙。
大丈夫だと頭を撫でてやる。
はぁ……こんなんじゃダメだ。
使い獣魔を心配させる勇者なんてダメダメすぎる。
ちょっとレベル上げ出来たらなぁ。なんて軽い気持ちじゃダメだ。
決めた! このダンジョンで俺は強くなってやる。
勇者の力を取り戻すぞ!