三日ほどは、仕事のリズムや暮らしに慣れるのにせいいっぱいで、とくに何か行動を起こすこともではないまま過ぎていった。
専属の治療係として、まず朝一番にジークハルトの私室へと向かう。
彼の起床を扉前で待ち、出て来たら挨拶をしてその日のスケジュールを聞く。女性恐怖症の症状が見られたら手帳にメモしつつ、彼が屋敷にいる間はそばにいて話し相手になった。
今のところ、それくらいしかできていない。
平日、ジークハルトは王宮で近衛騎士として仕事しているのだ。
ルディオは、毎日屋敷にやって来た。女性避けを加勢しているのか、帰って来る時には一緒にいた。大抵は帰る時間までジークハルトとチェスをしていて、エリザはそばで読書をしながら雑談に加わったりする。
でも、それだけだ。方法を考え続けている。
(そろそろ、治療係としてことを起こしたいところだな)
治療係となって三日目の夕刻、二人がチェス盤を睨み合う中、エリザは治療用メモ帳を眺めながら考えていた。
その時、セバスチャンに呼ばれた。
専属の治療係として、まず朝一番にジークハルトの私室へと向かう。
彼の起床を扉前で待ち、出て来たら挨拶をしてその日のスケジュールを聞く。女性恐怖症の症状が見られたら手帳にメモしつつ、彼が屋敷にいる間はそばにいて話し相手になった。
今のところ、それくらいしかできていない。
平日、ジークハルトは王宮で近衛騎士として仕事しているのだ。
ルディオは、毎日屋敷にやって来た。女性避けを加勢しているのか、帰って来る時には一緒にいた。大抵は帰る時間までジークハルトとチェスをしていて、エリザはそばで読書をしながら雑談に加わったりする。
でも、それだけだ。方法を考え続けている。
(そろそろ、治療係としてことを起こしたいところだな)
治療係となって三日目の夕刻、二人がチェス盤を睨み合う中、エリザは治療用メモ帳を眺めながら考えていた。
その時、セバスチャンに呼ばれた。