サジは、厨房の奥がコック達の休憩所になっていると教えてくれた。基本的に屋敷内と同じく、厨房もローテーションを組んで必ず人がいる状態だという。
「小腹が空いた時でも対応できる。いつでも来てくれ」
そんな説明を丁寧にされつつ、話を伸ばされている感を覚えた。
モニカが行くようにと促したくらいだから、ここでも何かしらイベントが発生するのだろう。そう推測し、しばしサジの話に付き合うことにする。
(でも、公爵家の偉い令息様なのに待つんだなぁ)
話を邪魔せず待ってくれている光景が不思議に思えて、ちらりと見た。
その時、ジークハルトが不意にピクッと身体を強張らせた。
サジが「おや」というように片眉を引き上げた。口角も引き上がって、面白がって何かを待っているのがエリザは見て取れた。
「こんにちはーっ、サジさんはいますか?」
不意に、厨房裏口の扉が開かれた。
「小腹が空いた時でも対応できる。いつでも来てくれ」
そんな説明を丁寧にされつつ、話を伸ばされている感を覚えた。
モニカが行くようにと促したくらいだから、ここでも何かしらイベントが発生するのだろう。そう推測し、しばしサジの話に付き合うことにする。
(でも、公爵家の偉い令息様なのに待つんだなぁ)
話を邪魔せず待ってくれている光景が不思議に思えて、ちらりと見た。
その時、ジークハルトが不意にピクッと身体を強張らせた。
サジが「おや」というように片眉を引き上げた。口角も引き上がって、面白がって何かを待っているのがエリザは見て取れた。
「こんにちはーっ、サジさんはいますか?」
不意に、厨房裏口の扉が開かれた。