んん。朝か。じゃあ、もう家に帰らないとな。朝は前世と比べるととても強くなったもんだ。


〜〜〜〜〜


「ロベルさん!助けてください!」

「え!?」

 なんでいるの。おかしくない?だって金渡したじゃん。帰れるよね?

「馬がいないんです。」

「は?探せってこと?」

「いいえ。私が突然あの場にいたように、馬が突然いなくなったんです!」

 ワケガワカラナイヨ。ウケイレタクナイヨ、ソンナコト。

「意味が分からない、意味が分からない、意味が分からない・・・」

「あの、大丈夫ですか。」

「嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ・・・」

 そして、走り去ってしまった。

「ロベルさーん。行かないでよー!」


〜〜〜〜〜


 そのまま、走って走って走り続けて家に着いた。

「ただい・・・」

 とても慌ただしい様子に絶句してしまった。こんな様子は初めて見た。

「は、おかえりなさいませ。ロベル様。」

「あ、あぁ。」

「えっとですね。ロベル様も知っていると思いますけど、様々な物や人物がいなかったり、逆に把握していないのがあったりして確認作業に追われています。」

 うん。なるほど。現実逃避します。

「ロベル様にはカリア様やロマリア様、バルトロマイ様の面倒を見てくださるとありがたいです。」

「わかった。」

 このクソが。逃げないように釘刺ししてきやがって。ああ。行ったるよ。


〜〜〜〜〜


コンコン

「カリア、ロマリア、バルトロマイ...。」

「兄さん」
「お兄ちゃん」
「兄上」

「おお。大丈夫?」

「兄さんこそ大丈夫?」

「兄上。大丈夫だった?」

「それはまあ。なかなかまずかったけど。生きてれば大丈夫、」

「お兄ちゃん。みんな急いでる。怖いよ。」

「兄上。こんなの普通じゃないよ。」

「大丈夫だよ。少ししたら収まるから。そういえば、もうそろそろ魔法の授業じゃない?」

「それどころじゃないし、先生がね少し記憶が混濁してて休んでるから。」

「そうだったのか。」

 記憶の混濁ね。そんなことも。あれは何が起きたのか結局わからなかった。

「まあ、少しくらいなら魔法を教えるか。」

「ん!ありがと、兄さん。」


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ドン!

「大丈夫だったか。」

「お父様。大丈夫ですよ。」

「本当に大丈夫なんだな。」

「ま、まあなんとかね。」

 最悪死んでたかもしれないことは言えないな。少なくともこの場では。

「そうか。後でこれが起きたときのことを聞くからな。では、忙しくなってしまったからな。戻らないといけない。」

「ああ。わかったよ。」

 本当。突然入ってきてビビったよ。やめてほしいな。

「早く、続き!」

「もう、ロマリア酷い。」

「まあまあ。分かったよ。それにしてもびっくりしたよね?」

「そうだね。そもそも忙しいなら来るんじゃなくて行かせるものじゃないの?」

「普通はそうだと思うけど...。」