「じゃあ……ピザで……」
 
 夏都のリクエストに「わかった。ピザね。」と宏明は短くオウム返しをした。
 ぶっきらぼうだけど悪い人ではない。
 それが夏都の宏明に対する印象だった。
 その日はピザを何種類か頼み、二人でそれを食べることにした。

 宏明はピザのLサイズを5枚ほど平然と平らげていた。

 「よくそんなに食べれるね」
 「あーあの女に擬態する能力かなり体力を使うんだよな。」
 
 宏明の能力は鬼の中でも管理優れている模様。
 あんなに高身長美女になれるのだから、怪しまれることなく重宝されるわけだ。

 息するようにチキンを食べる宏明に夏都は、ぽかんとするのだった。
 
 「食べてよく太らないね」
 『それ、俺も思った。』

 宏明は夏都やシャニの視線に気づく。

 「足りないならお前も食えば?あ、シャニはこっちな」

 宏明はシャニに、猫缶を見せた。
 
 『俺もうお腹いっぱい』