5月23日の昼前のこと。
泰明と別れたあと、和貴が迎えに来た。
「なつちゃん、久しぶりやな。」
「うん。」
二人はすっかり仲良くなっている。
「泰明くんは?」
「もう仕事にいったよ。」
「ほーか。じゃ、宏明くんがバイト終わるまで近くのカフェで待ってよか。」
さっきまで寝ていたシャニも寝ぼけ眼で和貴に『おはようございます。ボス』と声をかける。
和貴もそれに「おう」と笑顔でこたえた。
近くのカフェに向かい、少し早めのランチを食べることにした。
これから宏明と過ごす一週間はどうするかも相談した。
「和貴、なつ、今バイト終わったぞ。」
「あ、ヒロ兄ちゃん。」
「宏明くん待ってたで。」
ついに宏明との1週間が始まる。
これが終わったら、引き渡しの儀式となる。
――――
5月23日の夕方。
必要なものを一通り買い揃えそのまま宏明のマンションに向かった。
「わざわざ新品じゃなくてもいいのでは?」それが夏都の疑問だった。
家政婦として扱われていて、台所が寝室と兼用だったためその対応はありがたいけど経済的に負担をかけていることに申し訳無さすら覚えていた。
宏明も学生の身分だから、中古の家具かと思ったら新品で高めのものを買い揃えてくれた。
「5月とはいえ、まだ朝晩は冷えるからな」
そう言って、羽毛布団も買ってくれていた。
上二人と比べてぶっきらぼうだが宏明の心遣いもあのご両親や和貴の存在も大きいだろう。
「ヒロ兄ちゃんありがとう」
「礼はいらねぇよ。これも人として当然のことだから気にするな。」
宏明が運転する車の中、会話もしてみると末っ子特有の葛藤も教えてくれた。
恥ずかしがら夏都自身、末っ子はずっと可愛がられるイメージがあった。
泰明と別れたあと、和貴が迎えに来た。
「なつちゃん、久しぶりやな。」
「うん。」
二人はすっかり仲良くなっている。
「泰明くんは?」
「もう仕事にいったよ。」
「ほーか。じゃ、宏明くんがバイト終わるまで近くのカフェで待ってよか。」
さっきまで寝ていたシャニも寝ぼけ眼で和貴に『おはようございます。ボス』と声をかける。
和貴もそれに「おう」と笑顔でこたえた。
近くのカフェに向かい、少し早めのランチを食べることにした。
これから宏明と過ごす一週間はどうするかも相談した。
「和貴、なつ、今バイト終わったぞ。」
「あ、ヒロ兄ちゃん。」
「宏明くん待ってたで。」
ついに宏明との1週間が始まる。
これが終わったら、引き渡しの儀式となる。
――――
5月23日の夕方。
必要なものを一通り買い揃えそのまま宏明のマンションに向かった。
「わざわざ新品じゃなくてもいいのでは?」それが夏都の疑問だった。
家政婦として扱われていて、台所が寝室と兼用だったためその対応はありがたいけど経済的に負担をかけていることに申し訳無さすら覚えていた。
宏明も学生の身分だから、中古の家具かと思ったら新品で高めのものを買い揃えてくれた。
「5月とはいえ、まだ朝晩は冷えるからな」
そう言って、羽毛布団も買ってくれていた。
上二人と比べてぶっきらぼうだが宏明の心遣いもあのご両親や和貴の存在も大きいだろう。
「ヒロ兄ちゃんありがとう」
「礼はいらねぇよ。これも人として当然のことだから気にするな。」
宏明が運転する車の中、会話もしてみると末っ子特有の葛藤も教えてくれた。
恥ずかしがら夏都自身、末っ子はずっと可愛がられるイメージがあった。