なかなか本音を言わないからこそどこかミステリアスもしくは不気味とも捉えられる。
いつか正明の気持ちが変わり、本音を離してくれることを夏都は信じている。そして彼の本心を知り花嫁として支えになりたいと思ってしまう。
――――
3日目の昼。
水曜日だが、大学院の講義は昼間でとのこと。夕飯の買い物に出かける。
正明の運転する車で、ショッピングモールに遠出する。
煮魚をリクエストされた。
未だに作り方がわからず、三兄弟の父・明に泣きついた。
快くノウハウを教えてくれる。
「娘と料理をするのはこんな気持かー」と泣いて喜んでいた。
「正にいちゃん、ヒラスとイッサキどっちがいい?」
「わー、俺どっちも好きだから迷うな。」
正明は首をかしげながら「どっちも捨てがたい」という感じだ。
夏都はそんな正明の仕草をみてクスリと笑う。
「なに笑ってるの?」
正明は冗談めかしにむくれながら夏都を睨んだ。
「ごめんなさい。正にいちゃん、かわいいなと思って」
「年上の男に可愛いとか言うもんじゃないよ。男って可愛いと言われると案外傷つくんだぞ。今後は気をつけてね。」
夏都は「うん」と頷いた。
「ねーヒラスとイッサキ。どっちも買わない?」
「え?なんで?」
「明パパや和泉ママから聞いたけど、正にいちゃんヒラスとイッサキどっちもすきなんだよね?兜割りにされてるイッサキは塩焼きにしてヒラスは煮付けしよ」
夏都は嬉しそうに、ヒラスの頭とイッサキのあらを買い物かごに詰め込んだ。
正明は、そんな光景を見つめながらも夏都を愛おしそうに見つめた。
それが恋愛感情か、妹に愛情を持つ感覚かは正明本人もわからない状態だ。
『共有花嫁……といっても君を妹として迎えにきただけだから俺たち兄弟を兄と思って構わない』
その言葉が本音か自分で言っておきながらわからなくなってきている。
「正にいちゃん?」
夏都が呼びかける声に正明は我に返った。
いつか正明の気持ちが変わり、本音を離してくれることを夏都は信じている。そして彼の本心を知り花嫁として支えになりたいと思ってしまう。
――――
3日目の昼。
水曜日だが、大学院の講義は昼間でとのこと。夕飯の買い物に出かける。
正明の運転する車で、ショッピングモールに遠出する。
煮魚をリクエストされた。
未だに作り方がわからず、三兄弟の父・明に泣きついた。
快くノウハウを教えてくれる。
「娘と料理をするのはこんな気持かー」と泣いて喜んでいた。
「正にいちゃん、ヒラスとイッサキどっちがいい?」
「わー、俺どっちも好きだから迷うな。」
正明は首をかしげながら「どっちも捨てがたい」という感じだ。
夏都はそんな正明の仕草をみてクスリと笑う。
「なに笑ってるの?」
正明は冗談めかしにむくれながら夏都を睨んだ。
「ごめんなさい。正にいちゃん、かわいいなと思って」
「年上の男に可愛いとか言うもんじゃないよ。男って可愛いと言われると案外傷つくんだぞ。今後は気をつけてね。」
夏都は「うん」と頷いた。
「ねーヒラスとイッサキ。どっちも買わない?」
「え?なんで?」
「明パパや和泉ママから聞いたけど、正にいちゃんヒラスとイッサキどっちもすきなんだよね?兜割りにされてるイッサキは塩焼きにしてヒラスは煮付けしよ」
夏都は嬉しそうに、ヒラスの頭とイッサキのあらを買い物かごに詰め込んだ。
正明は、そんな光景を見つめながらも夏都を愛おしそうに見つめた。
それが恋愛感情か、妹に愛情を持つ感覚かは正明本人もわからない状態だ。
『共有花嫁……といっても君を妹として迎えにきただけだから俺たち兄弟を兄と思って構わない』
その言葉が本音か自分で言っておきながらわからなくなってきている。
「正にいちゃん?」
夏都が呼びかける声に正明は我に返った。