シュミレーターの席に座ったフランクリンとテムズ。
「よーし、やるか!」
フランクリンは自身ありげな様子だ。一方テムズは無言のままだった。
シュミレーターは機体選択から始まる。どうやら新機体が登録されているようだ。
「UNKNOWN?よくわかんねぇが楽しそうじゃねぇか!」
謎の機体「UNKNOWN」を選択したフランクリン。
「なんだか、不安だな。」
通常機体の「ハルカスⅢ」を選択したテムズ。早速シュミレーターが始まった。
ミッションは[敵基地奪取]。敵基地をなるべく損傷が少ない形で奪取することが目的だ。
しばらくの間、彼らは敵基地の迎撃装備を無力化することに徹していた。「UNKNOWN」も見た目や性能はハルカスⅢと同じ。バグだったのだろうか。この後10分ほど攻撃を続けた。
しかし、守りが硬すぎる。基地内から戦車が無限に出てくる。10分で300台ほど撃墜していたはずだが、まだ出てくる。基地のスペース的に戦車100台が限界のはずだ。尚且つ、だんだんと迎撃も激しさを増していく。
「おいおい、なんかおかしくねぇかこれ。」
「やっぱり…」
嫌な予感が当たってしまったテムズは、頭を抱えた。
「損傷はなるべく少なく、って言われましたけど、突入するしかないかもしれないですよ。フランクリンさん。」
「あぁ。俺もそう考えていたところだっ。」
フランクリンが基地に突入する。
「基地の司令部を叩く!テムズは後方支援を頼む。」
「了解。」
フランクリンは華麗な身のこなしで司令部に到達する。しかし、ここで更なる問題が発生する。
「なっ、動けねぇ。」
「フランクリンさん!」
ここでフランクリンの機体が謎のフリーズをする。
「畜生!仕方ない、テムズ、行けるか?」
「言われずとも行きます!」
テムズも突入する。テムズのハルカスⅢがブレードを取り出し、基地司令部を斬る。
「これで終わりだ!」
画面に表示される大きな「mission clear」の文字。
「終わった…」
「ありがとう、テムズ…」
2人は疲れ果てていた。

後に判明したことだが、シュミレーターに2機のウオックを追加しようとした際にプログラムにミスが生じたようだ。
その影響で任務難度が大幅に上昇していたという。