バンッ!

「何だ、この成績は!」

父がテーブルのうえ置いてある解答用紙をたたいた。

「現国75点、古典60点、数学70点、生物60点、物理55点、日本史63点、世界史58点、英語65点…本当に悪いわね、こんなの初めてよ」

先週に行われた中間テストの点数を全て読みあげた母は呆れた様子だ。

「よくもこんな点数を取ってくれたな!?

私たちによく見せられたものだな!?」

そう言った父に、
「そりゃそうですよ。

この子、最近予備校に行っていないみたいですから」

母は答えた後にわたしを見た。

「この間、あなたがずっと休んでいるって予備校の先生から電話があったのよ?」

そう言った母に、
「…お前、それは本当か?」

父がわたしに視線を向けた。

それに対して、
「そりゃ、休みたくなるに決まってるじゃん」
と、わたしは言い返した。

「お前、親に向かって…!」

「お金もおしゃれも時間も何もかも制限されて、家でも学校でもひどい扱いを受けて居場所がなかったら、休みたくなるに決まってるじゃない!」

怒鳴ろうとした父をさえぎるように、わたしは大きな声で怒鳴った。

母は自分たちに向かって怒鳴ったわたしを信じられないと言う様子で見ていた。