「私たちって鳥だよね」
ん?どういうことだ。
「私は音羽。翔夜でしょ。で、早羽。陽飛。みんな飛ぶ系?の漢字が入ってるよね」
「あぁ確かに。運命かもな」
「高く羽ばたいていけばいいね」
隣にいる那月は真剣に空を見ていた。
「文学的だね」
ふふって笑いあう。
「お互いのために高く翔んで行きたいね」
「翔夜もいいこと言うじゃん!でも私だけ苗字だな」
「まあ俺も陽飛も風馬さんも下の名前だもんね」
「羨ましいよ。私だけ仲間はずれだよ」
那月は落ち込んでいる様子だった。
「いいじゃん!別に。仲間はずれじゃなくて特別なんだよ」
「そっか!ちょっとだけ嬉しくなった。てかさ何で風馬さんって呼んでるの?」
「だって那月の友達だから。呼び捨てで呼んだ方がいいの?」
「それは妬けるな〜。じゃあ早羽さんって呼んで」
「那月、愛してる」
急にどうしたんだろうなー俺。
いきなりなんて困るよな。
でも感情を表に出してくれる那月を見てどうしようもなくそう思って声に出したくなった。
「ちょ、急にどうしたの!?照れるよ」
恥ずかしそうに下を向くけど耳が真っ赤だった。
可愛い。