「...陽飛。本当ごめん」
「大丈夫だよ。でもまさか翔夜のお父さんがやってたとはね〜」
陽飛は口でこそ明るく振る舞っていたけどやっぱりショックを受けていた。
「気づかなかったな〜!翔夜も被害者なんだから俺のこと気にすんなよ」
俺のこと心配してくれる陽飛はどれだけ優しいんだ。
「....うん。ありがとう」
「それにしてもどうしよっか?」
確かに。もう既に広まってる噂を収集するのはほぼ無理だろう。
「このまま放置でも俺はいいかなっ!」
「陽飛に任せるよ」
放置でも聞かれたらどうすればいいんだ。
俺の噂は嘘で誤魔化してるけど陽飛はどうするんだろう。
認める?無視?否定する?
「おっけい!じゃあ放置で。もし聞かれたら何とか誤魔化すわ」
そうするんだ。
「ごめん。本当にごめん」
「そう言うと思ったわ。これから"ごめん"禁止ね。"ありがとう"だけ言っとけ」
陽飛は優しく微笑むと「じゃあな」っと言って自分の教室に帰ってった。
何度も何度も思うけど陽飛は優しくてそんな人が友達で嬉しい。
陽飛ももちろん。そんな人と友達の自分をこんな時だけ誇らしくなる。