そんな母さんに似ている人が現れたんだ。
心が白くて本音に嘘がない。
それが音羽那月だった。
彼女は本当にいい人だった。
俺のせいで流れた噂の事も許してくれた。
俺は音羽さんが好きだ。
それは"母さんに似ているから"ではなくて1人の女性として好きなんだ。
音羽さんに好きだと言われて本当に泣きそうだった。
このまま「俺も」と言って付き合いたかった。
でも俺は変だから、異常だから彼女に迷惑をかけてしまう。
彼女は1度も汚されたことのない美しい純白だ。
そんな彼女にこんな俺は似合わない。
俺は音羽さんから傷つける前に離れるべきだ。

俺と音羽さんは住んでる世界が違うんだ。