私の席は窓側の1番後ろだった。
窓側だったけどこの席で1年間すごすからまあいいとしよう。
このグループでの最初の活動は自己紹介、掃除の当番決めをする。
女子は静かめな坂木さん。
男子は片桐くん。そして桜樹くんだった。
「坂木柚羽(さかきゆずは)です。本が好きです。」
「柚羽ちゃんねー、俺、片桐緋磨(かたぎりとうま)でーすっ!」
結構軽めなのかな。茶髪だし。
ていうか次私だ!緊張するな〜。
「あ、相沢夏那(あいざわなつな)です。よろしくお願いします」
「夏那ちゃんって可愛い名前だねー!」
えっ!どうしよ。とりあえずお礼かな。
「あ、ありがとうございます....」
「いえいえーてか敬語やめない?」
片桐くん積極的だぁ〜怖いよ〜
「はい、いやっわかった」
「夏那ちゃん、おもろ笑」
なんて言えばいいんだろう?
「・・・。」
「ごめんごめん笑次は桜樹くんだね」
私は桜樹くんの方を向いた。
「桜樹遥我。」
え?終わり!?無愛想にも程があるでしょ。
「みんなの事何て言えばいいー?」
片桐くん!さすが!場を明るくしてくれてありがとう!
「私は坂木でも柚羽でも」
「私も好きな呼び方で」
めんどくさかったかな?ちゃんと具体的に言った方が良かったよね.....
「おっけー!じゃあ柚羽と夏那って呼ぶねー!俺のことは緋磨って呼んでね」
これで良かったのか!ほっとしたぁ〜。
てか!よ、呼び捨て....!
「分かった。じゃあ緋磨って呼ぶわ」
さすが!柚羽ちゃん!すごいよ
「夏那と桜樹は?」
え!?強制なのかな?
「じゃあと、緋磨くんって呼ぶね!」
君付けはだめかな....?
「君付けね!了解!桜樹は?」
桜樹くんは緋磨くんのことをじっと睨んで小さく「片桐」と、言った。
ちょ、雰囲気また悪くなるよー!
「おっけー!桜樹は何て呼べばいい?」
「下の名前がいい」
「じゃあ遥我ね」
さすが緋磨くん!コミュニュケーション能力神じゃん!
「じゃあ私と夏那も遥我って呼ぶねー」
え?私も?てか柚羽ちゃんからも呼び捨て......!嬉しい!!
「掃除は適当でやりたい人がやりたい時にやればいいよね。班長は誰やる?」
「俺やだー!めんどくさーい!」
意外っ!こんなにリーダーシップあるのに!
「私も無理。塾がある。」
柚羽ちゃんも!?じゃあ私か桜樹くんじゃん。
多分桜樹くんはやらないだろうから私がやった方がいいばず。
「じゃ、じゃあ、私やるねっ!」
どもっちゃった。声裏返ったし。恥ずかしい。
「まじ!?ありがとう!!」
「ありがと、夏那」
感謝されちゃった!えへへ
でも声小さいし大丈夫かな?
「何かあったら私支えるから安心して」
柚羽ちゃんは心の声が聞こえてるのかな?
安心する言葉を言ってくれる。
「ありがとう!」
とりあえず席替え初日はほぼ何の問題もなく終わった。