昨日緋磨くんを追いかけていた柚羽ちゃんの表情は暗かった。
「どうしたの?」
「あのさ、言って良いのかわからないんだけど......」

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その後柚羽ちゃんは昨日緋磨くんが病院に行っていたこと。
緋磨くんのおばあちゃんらしき人が集中治療室いて緋磨くんが泣きそうな顔をして見守っていたこと。
予想だけどきっとあの時かかってきたのは容態が悪化した時の電話だということを教えてくれた。
柚羽ちゃんは話してくれている時泣きそうな顔だった。

「お前ら何で知ってんの?」
ビクっ!!
「緋磨くん....」
緋磨くん少し怒ってる気がする。そうだよね、尾けられて広められてるんだもん。
「俺、言ってねぇよな」
鋭い目で見つめられると動けなくなる。
「ごめん。緋磨。心配だったの」
「....やめろよ。そういうこと。謝るなら最初からすんな」
緋磨くん怒ってる。
「じゃあ謝らない。緋磨のことが心配だったから尾けた。緋磨のこと、す、好きだから!」
.......え?告白?
緋磨くんもびっくりしてるもん。これは私邪魔だよね.....?
静かに教室を出て行こうとしていたら柚羽ちゃんが「夏那もここいて」と言われた。
「緋磨が大好きで心配だったの!ダメなことってわかってるけど、力になりたかった」
柚羽ちゃんは一息で言うと大粒の涙を流した。
「っ!柚羽....」
緋磨くんも苦しそうな顔をしていた。きっと私も2人と同じだろう。
「俺....俺!」
緋磨くんは何か迷っているようだった。
つらい決断を決めようとしてるようだった。
「俺...」
そこまで言うと緋磨くんは泣き出した。
今まで溜め込んでいた涙を、悲しみを吐き出すように......。