「「「お邪魔しま〜す」」」
緋磨くんのお家は一軒家で綺麗なレンガ作りだった。
家の中には柚羽ちゃん、緋磨くん、桜樹くん、私だけがいて緋磨くんの家族はいないようだった。
お仕事かな?
とりあえず2階の緋磨くんの部屋に行き、各自勉強したい科目の教科書を開く。
私は数学を勉強しよう!
「ねぇ、柚羽ちゃんここの解き方わかる?」
「ん?あっごめん。私そこできないんだよね」
柚羽ちゃんでもできないんだ。そっか。
「わかった。ありがと!」
んーどうしよっかな?
「そこ、わかんないの?」
桜樹くんっ!?話しかけてくれた!
「あ、うん。意味わからなくて」
「そこは同じ項同士まとめるために移項すんの。で、計算する」
「なるほど!そう言うことね!ありがと!」
桜樹くんの顔を見ると私のことを見ていて目が合った瞬間顔が赤くなった。
その後もわからないところはお互いに聞き合い順調に時間が経っていき
あと30分ほどで帰るとなった時緋磨くんの携帯に電話がかかってきた。
「はい。はい。えっ!?わかりました。すぐ行きます!」
何やら緊迫感のある電話に私たちは驚き緋磨くんを見た。
「ごめん!今日はここで終わりで。これ鍵閉めたらポストの中入れといて。本当ごめん。じゃあまた明日」
そう言うと緋磨くんは走って家を出ていってしまった。
「緋磨どうしたんだろう。大丈夫かな?」
「とりあえず帰ろ」
心配する柚羽ちゃんを連れ外に出る桜樹くんと私。
ポストの中に鍵を入れここで解散になった。