柚羽ちゃんと好きな人について話していた時から何の変哲もなく迎えた体育祭。
最初のクラス全員リレーは無事成功!
惜しくも2位だったけど出だし悪くなかった。
「ナイスー!!!」
緋磨くんと桜樹くんがとても速くてビックリした。
次は騎馬戦だ。
私は1番上でハチマキを取るから責任重大だ。
敵チームと激しい攻防の末、ハチマキを取ったのは私たちのチームだった。
早速次の敵と闘おうとした時後ろからハチマキを取られてしまった。
悔しかったけど1組やったから良しとしよう!
騎馬戦もクラス全員リレーと同じ2位だった。
そんなこんなで最終種目の選抜リレーになった。
柚羽ちゃん、緋磨くん、桜樹くんは選抜リレーに出るから一生懸命応援しなきゃ!
スタートは緋磨くんその後柚羽ちゃんで最後アンカーが桜樹くんだ。
クラウチングスタートで準備していた緋磨くんはいつもより真剣な眼差しだった。
スターターが台に立つ。
「On your marks Set」  バンっ!大きな銃声が響く。
途端に第一走者が勢いよく走り出す。
緋磨くんはかなりの差をつけて柚羽ちゃんにバトンを渡す。
バトンパスはいい感じ!
「頑張れぇぇええ!!!」
喉から声を出して必死に応援する。
「あっ!!」
柚羽ちゃん!
足がもつれたのか柚羽ちゃんがころんでしまった。
倒れている間に抜かされて最下位になった。
立ち上がった柚羽ちゃんの膝からは血が出て左足を引きずってる。
でも柚羽ちゃんは諦めず次の走者にバトンを繋ぎ最下位のままバトンはアンカーに向かっていく。
「諦めないでぇぇぇえええ!!!」
アンカーの桜樹くんの番だ。
1位とは半周以上差がついている。
2周走ってる間にトップスピードのまま走り続けるしかない。
桜樹くんは3位と2位のチームを抜かし1位の人の背中を追いかける。
あと数十m。
息が止まる。
頑張れ......!!
私の目からはほぼ同時にゴールした。
どっち?勝った?
「第1位の発表です!ほぼ同時のゴールに見えた2Cチームと2Bチーム!」
お願いっ!!
「第1位は!2年.......!?」
神様っ....!
「B組です!アンカーの活躍で大逆転です!!」
....勝った!
私たちが勝った!!
やったー!
「っ!柚羽ちゃん!」
保健室かな?行ってこなきゃ!
保健室に向かうべく走って校内へ向かう。
外の校庭からは大きな歓声と拍手が聞こえてきた。