「あー面白かった!」
「結局泣いちゃったよ〜。女子に泣き顔見られるとか恥ずかしい」
「可愛かったよ笑」
ラブラブだな。やっぱり緋磨くんの好きな人って柚羽ちゃんだよね....?
桜樹くんもニヤニヤしながら2人のことを見ていて安心した。
これは2人っきりにした方がいいのかな?
「ねぇ、私と桜樹くんちょっとコンビニで飲み物買ってくるよ!」
「.....は?」
こっちを睨む桜樹くんと目を合わせないようにしながら柚羽ちゃんを見る。
柚羽ちゃんは顔を赤くさせながら私に近づいてきて「ありがとう」って言ってきてくれた。
やっぱり柚羽ちゃんは緋磨くんのこと好きなのか。
しかめっ面の桜樹くんを連れてコンビニに向かう。
「桜樹くん、本当にもう平気なの?」
「...大丈夫だ」
「そう、無理しないでね。ごめん。急に連れ出して」
2人っきりにしたいからってすごい自分勝手な事だ。
「いや、あの2人ラブラブだし2人っきりにしたい気持ちめっちゃわかるから気にしないで」
とりあえずオレンジジュース、紅茶、コーラ、水を買って少しブラブラして2人のところに戻ろう。
「お前さ、性格変わったな」
「え?」
どう言う事なんだろう。
「前はもっとオドオドしてたけど最近はハキハキして笑顔が増えた」
「そうなのかな?でもみんなに会って毎日が楽しくなったよ」
少しでも明るくいられたら嬉しい。
実際桜樹くんと話す事ができてる。アレ聞いてみるか。
「ねぇ桜樹くんは私のこと嫌い?」
これで嫌いって言われたら傷つくな。
「.....なんで?」
「柚羽ちゃんとか緋磨くんより冷たい気がしたから。勘違いだったらごめん」
「嫌いではない。こっちこそ勘違いさせてごめん」
「本当?嬉しい!」
そっか嫌われてないんだ。安心した。
桜樹くん、何でそんなに顔が赤いんだろう?
可愛いな。
「そろそろ戻ろうか」
「そうだな」
夕陽が落ちてオレンジの空が広がっていた。