お茶会を明日に控えた今日、急遽夜に社交界パーティーの予定が入りました。
 お兄さまがそのパーティーに参加する予定だったのですが、お仕事が入ってしまいいけなくなってしまった名代で向かいます。

「(王族の方ですか?)」

 ノートに文字で質問をするとお父さまは答えてくださいます。

「ああ、どうやら隣国との友好条約30周年記念だそうでな、向こうの第二王子であるオリヴィエ王子が来られるそうだ」

 なんと、王子様がっ!
 それはもしお会いしたら粗相のないようにしなければ……。

「まあ、おそらくうちも王族が一部参加するらしいから、そちらで対応するだろうが、知っておいてほしい」
「(かしこまりました)」

 お父さまとそのあと少し雑談をして、その場をあとにいたしました。


 王族の方がいらっしゃるパーティーとは……本当に粗相のないようにしないとですね。
 部屋に戻るとクリスタさんがすでにパーティー用のドレスを何着か広げて待っていてくださいました。

「パーティーへのご参加のお話伺いました。何着か選定したのですが、本日の気分はどれでしょうか?」