すごいです! お庭が窓から見えて景色がすごい綺麗です!

「こうしてメニューがあってね、たくさん紅茶やお菓子が頼めるんだよ」

 私はテーブル越しにラルスさまが見せてくださったメニューを見ます。

 えっ! こんなにお金がいるのですか?!
 私は修道院にいたときもあまりお金に触れたことはありませんでしたが、とても自分では買えないものばかりです。
 いいんでしょうか、こんなものを頼んでしまって……。

「ここは貴族だけが入れるカフェだから少し高めなんだ。でもお金はきちんと私が持っているから安心して」

 「なんていってもローゼマリーは遠慮しちゃいそうだね」とラルスさまは笑うと、私が好きそうだというアップルティーを頼んでくださいました。

 しばらくしてアップルティーとチーズケーキが運ばれてきました。
 わあっ!! すごい香りっ!!
 アップルティーは本当に香りがよくてずっとこの香りに囲まれていたい、なんて思っちゃいます。

「さ、召し上がれ」
「(ありがとうございます!)」

 私はやけどをしないように一口飲むと、今度は紅茶の味が口いっぱいに広がってきます。