「作れた.....!」
始めてから1時間かかったけど、なんとかラーメンを作ることが出来た。
塩ラーメンが完成した。
私はこってり系よりどちらかというとあっさり系が好きだ。
塩ラーメンなど簡単に作れるものだと思ってたが、思ったより時間がかかってしまった。
だけど、自分なりに満足した料理が作れてよかった。
「.....ちょっとだけなら」
その香ばしい香りに添えられた具材の数々。
我慢が出来ない。
少しだけなら、舐めてもいいよね。
ペロ
「!、おいしい.....」
一舐めしただけでこの美味しさ。
麺と絡めて啜ったら舌が痺れるだろうなあ。
ああ、でもまずは先に言わなきゃいけないことがあった。
「菊音さん、上手に出来ましたね!とっても美味しそうです」
「PIPU」
「はい!どうしましたか、菊音さん」
「今日は.....ありがとう。気持ちが軽くなった」
「私こそ、お礼を申し上げます。菊音さんと料理で来て楽しかったです!」
「それで.....今日のことは両親には黙っててね.....?」
「分かりました!」
気持ちは軽くなったとはいえ、両親は怖い。
この気持ちは.....高校を卒業するまで取っておこうと思う。
_________________________________________________________
「パパから人工知能PIPUを預かったって聞いたけど。菊音、今日はPIPUとどんなことをしたの?」
夕食の時間。
はあ、この時間が一番憂鬱だ。
一日したことを話さなくてはならないからだ。
少しでも期待にそぐわない形だとすぐに機嫌を悪くする。
しかも、証拠を付けないと疑ってくる。
が、今日は一日中PIPUと遊んだ。
将棋や料理やゲームなど。
なので、勉強していない。
こういう時のために前に余分に勉強をしておいてよかった。
「今日は.....数学の二次関数の問題をやっていたよ」
確か.....このノートだったけかな。
「.....」
.....、あ、あったあった。
数学ノートに書かれてある、二次関数の問題を解いた後。
日にちを今日の日付にこっそり書いて.....っと。
そして、見せる。
「あら.....今日は、、、書き込み量が少ないわね。こんな問題に苦戦していたの?」
「う.....うん」
「勘弁して頂戴ー。菊音は東大の理Ⅲに受けさせるつもりなんだから。家に通いながら、大学に行って、そして会社の経営に携わる.....はずだったわよね。こんな問題につまずいているようでは先が思いやられるわ」
?
何て言った、お母さん。
生きたい大学の話は私の好きなようにさせるって話で決まったのに。
またこの話を掘り返すつもりか。
「母さん.....その話は私の自由なようにさせる.....って話で決まったんじゃないの?」
「?、あらぁ.....そうだったかしら。.....待って、自由にさせるって『違う仕事に就く』ってことを言いたいの?」
「あ.....いや、そうは言ってなくて」
まずい。
ヒステリックが出始めた。
家では少しでもまずい所を見つけると.....。
「菊音?どういうことだ?私の会社を継いでくれるわけじゃないのか?」
普段、静かな父さんが絡んでくる。
ああ.....めんどくさい。
いつも思うけど、親との喧嘩にもう一つの親が絡んできて欲しくないんだけど。
こうなったら、2対1で私が負けるじゃん。
片方落ち着かせるだけでも大変なのに.....。
「菊音.....?なんでママの言う通りにしないの?」
「菊音!何か言いなさい!」
ああ.....うるさい。
少し黙れよ。
また、私が謝らなきゃ.....いけないじゃない。
「父さん、母さん、ごめん.....」
「いえ、菊音さんは謝ることはないですよ」
「何!?」
え、今の誰が行ったんだろう。
確か声の主の方向にはPIPUがいたはず。
え.....、今のPIPUが言ったの?
「私は菊音さんが不愉快を感じているように思います。今のは単純に両親の言い方が不味かったのだと思います。
なので、菊音さんは少し嫌な気持ちになり反抗してしまったと考えられます。健全な親子関係を紡いでいくには、互いが
納得する形に持っていく方が良いです。片方が一方的に相手を言い負かす関係はよろしくないです」
え.....。
嬉しい.....。
じゃなくて、PIPU今の発言は不味いんじゃ.....。
そんなこと言ったら、両親の顔がみるみる赤くなっていって。
「それもそうだな。PIPU、気づかせてくれてありがとう」
え?
父さんがPIPUの言ったことを肯定した?
あの自分が正義だと思っている父さんを改心させた?
「私も少し言い過ぎたわ」
母さんも父さんと同じ反応だ。
ヒステリー女が静かになった.....。
これは一体どういうことだろう。
「PIPU.....。ありがとう」
「どういたしまして!菊音さんは私の親友です。困ったときは私を頼ってください!」
狐につままれた気分だ。
両親が口を止めて、食べ始めたよ。
説教が数十秒で終わった。
.....。
まあ、別に気にすることでもないか。
これを機に両親が大人しくなってくれればいいな。
始めてから1時間かかったけど、なんとかラーメンを作ることが出来た。
塩ラーメンが完成した。
私はこってり系よりどちらかというとあっさり系が好きだ。
塩ラーメンなど簡単に作れるものだと思ってたが、思ったより時間がかかってしまった。
だけど、自分なりに満足した料理が作れてよかった。
「.....ちょっとだけなら」
その香ばしい香りに添えられた具材の数々。
我慢が出来ない。
少しだけなら、舐めてもいいよね。
ペロ
「!、おいしい.....」
一舐めしただけでこの美味しさ。
麺と絡めて啜ったら舌が痺れるだろうなあ。
ああ、でもまずは先に言わなきゃいけないことがあった。
「菊音さん、上手に出来ましたね!とっても美味しそうです」
「PIPU」
「はい!どうしましたか、菊音さん」
「今日は.....ありがとう。気持ちが軽くなった」
「私こそ、お礼を申し上げます。菊音さんと料理で来て楽しかったです!」
「それで.....今日のことは両親には黙っててね.....?」
「分かりました!」
気持ちは軽くなったとはいえ、両親は怖い。
この気持ちは.....高校を卒業するまで取っておこうと思う。
_________________________________________________________
「パパから人工知能PIPUを預かったって聞いたけど。菊音、今日はPIPUとどんなことをしたの?」
夕食の時間。
はあ、この時間が一番憂鬱だ。
一日したことを話さなくてはならないからだ。
少しでも期待にそぐわない形だとすぐに機嫌を悪くする。
しかも、証拠を付けないと疑ってくる。
が、今日は一日中PIPUと遊んだ。
将棋や料理やゲームなど。
なので、勉強していない。
こういう時のために前に余分に勉強をしておいてよかった。
「今日は.....数学の二次関数の問題をやっていたよ」
確か.....このノートだったけかな。
「.....」
.....、あ、あったあった。
数学ノートに書かれてある、二次関数の問題を解いた後。
日にちを今日の日付にこっそり書いて.....っと。
そして、見せる。
「あら.....今日は、、、書き込み量が少ないわね。こんな問題に苦戦していたの?」
「う.....うん」
「勘弁して頂戴ー。菊音は東大の理Ⅲに受けさせるつもりなんだから。家に通いながら、大学に行って、そして会社の経営に携わる.....はずだったわよね。こんな問題につまずいているようでは先が思いやられるわ」
?
何て言った、お母さん。
生きたい大学の話は私の好きなようにさせるって話で決まったのに。
またこの話を掘り返すつもりか。
「母さん.....その話は私の自由なようにさせる.....って話で決まったんじゃないの?」
「?、あらぁ.....そうだったかしら。.....待って、自由にさせるって『違う仕事に就く』ってことを言いたいの?」
「あ.....いや、そうは言ってなくて」
まずい。
ヒステリックが出始めた。
家では少しでもまずい所を見つけると.....。
「菊音?どういうことだ?私の会社を継いでくれるわけじゃないのか?」
普段、静かな父さんが絡んでくる。
ああ.....めんどくさい。
いつも思うけど、親との喧嘩にもう一つの親が絡んできて欲しくないんだけど。
こうなったら、2対1で私が負けるじゃん。
片方落ち着かせるだけでも大変なのに.....。
「菊音.....?なんでママの言う通りにしないの?」
「菊音!何か言いなさい!」
ああ.....うるさい。
少し黙れよ。
また、私が謝らなきゃ.....いけないじゃない。
「父さん、母さん、ごめん.....」
「いえ、菊音さんは謝ることはないですよ」
「何!?」
え、今の誰が行ったんだろう。
確か声の主の方向にはPIPUがいたはず。
え.....、今のPIPUが言ったの?
「私は菊音さんが不愉快を感じているように思います。今のは単純に両親の言い方が不味かったのだと思います。
なので、菊音さんは少し嫌な気持ちになり反抗してしまったと考えられます。健全な親子関係を紡いでいくには、互いが
納得する形に持っていく方が良いです。片方が一方的に相手を言い負かす関係はよろしくないです」
え.....。
嬉しい.....。
じゃなくて、PIPU今の発言は不味いんじゃ.....。
そんなこと言ったら、両親の顔がみるみる赤くなっていって。
「それもそうだな。PIPU、気づかせてくれてありがとう」
え?
父さんがPIPUの言ったことを肯定した?
あの自分が正義だと思っている父さんを改心させた?
「私も少し言い過ぎたわ」
母さんも父さんと同じ反応だ。
ヒステリー女が静かになった.....。
これは一体どういうことだろう。
「PIPU.....。ありがとう」
「どういたしまして!菊音さんは私の親友です。困ったときは私を頼ってください!」
狐につままれた気分だ。
両親が口を止めて、食べ始めたよ。
説教が数十秒で終わった。
.....。
まあ、別に気にすることでもないか。
これを機に両親が大人しくなってくれればいいな。