俺は、白い鳥に連れられるように先の道を行った。
一度その鳥に追いつくことができると、後ろに目でもあるかのようにゆっくりと羽ばたき、俺の歩幅に合わせて飛んでくれていたようだった。
「なぁ、これからどこに行くんだ?」
「これからですか?」
「ああ。」
「貴方様の部屋でございます。」
「俺の部屋?」
「はい。」
「俺に部屋をくれるのか?」
「もちろんでございます。」
魔界では、その辺で寝ることが当たり前だったのに対し、ここでは、自分の部屋があるようだ。
まるで、それを当たり前のように、この鳥は答えている。
会話は途切れ、ただ静かに鳥の行く通りに道を進んだ。
途中何人かの天使にあったが、まるで、俺が悪魔ではないかのように自然とふるまわれた。
怪しい俺にあいさつをする者もいた。
「こちらでございます。」
壁から出たランプの上に留まり、木の扉を翼で指し示す。
見上げれば、上空には天使と思われる翼をもった者たちが飛んでいた。
周りには、天使が出入りしている建物が多くみられる。
人間界で言うところの宿のようなものなのだろうか。
目の前の扉を開く。
あの鳥が、勢いよく部屋に飛び込む。
それに合わせて、恐る恐る中に入る。
見上げると、3階まであるつくりであることが分かった。
そこまで、一気に見渡せるように一階は三階の天井まで突き抜けていた。
正直な気持ち、綺麗だと思ってしまった。
「こっちですよ。」
あの鳥が、階段の手すりに留まり、話しかける。
ゆっくりと階段を上り、二階の指示された部屋に入る。
部屋は綺麗な白い壁で囲まれており、木製の机と、一人用のベットがあった。
「すごい…。」
思わず声が漏れる。
今まで、自分のものと言えるものがなかった。
そのため、ここまでしっかりと休める空間が自分のものになると思うと、驚きが隠せない。
「では、ごゆっくり。」
そう言うと、あの鳥は、俺の部屋の開いていた窓からどこか飛んで行ってしまった。
俺は、とりあえずベットに座ってみた。
木製の枠に囲まれたベットだったが優しく、そして柔らかい。
思いっきり寝転がると、背中が痛かった。
机の上にあった鏡を手に取り、背中を必死で覗いた。
背中には、あの鳥と同じような白い大きな翼が付いていた。
まだ、理解の及ばないこの体に疲れを覚え、ベットに横になり眠りにつくことにした。
もう一度目を閉じれば、もしかしたら悪魔のあの体に戻るかもしれないと思ったからでもある。
一度その鳥に追いつくことができると、後ろに目でもあるかのようにゆっくりと羽ばたき、俺の歩幅に合わせて飛んでくれていたようだった。
「なぁ、これからどこに行くんだ?」
「これからですか?」
「ああ。」
「貴方様の部屋でございます。」
「俺の部屋?」
「はい。」
「俺に部屋をくれるのか?」
「もちろんでございます。」
魔界では、その辺で寝ることが当たり前だったのに対し、ここでは、自分の部屋があるようだ。
まるで、それを当たり前のように、この鳥は答えている。
会話は途切れ、ただ静かに鳥の行く通りに道を進んだ。
途中何人かの天使にあったが、まるで、俺が悪魔ではないかのように自然とふるまわれた。
怪しい俺にあいさつをする者もいた。
「こちらでございます。」
壁から出たランプの上に留まり、木の扉を翼で指し示す。
見上げれば、上空には天使と思われる翼をもった者たちが飛んでいた。
周りには、天使が出入りしている建物が多くみられる。
人間界で言うところの宿のようなものなのだろうか。
目の前の扉を開く。
あの鳥が、勢いよく部屋に飛び込む。
それに合わせて、恐る恐る中に入る。
見上げると、3階まであるつくりであることが分かった。
そこまで、一気に見渡せるように一階は三階の天井まで突き抜けていた。
正直な気持ち、綺麗だと思ってしまった。
「こっちですよ。」
あの鳥が、階段の手すりに留まり、話しかける。
ゆっくりと階段を上り、二階の指示された部屋に入る。
部屋は綺麗な白い壁で囲まれており、木製の机と、一人用のベットがあった。
「すごい…。」
思わず声が漏れる。
今まで、自分のものと言えるものがなかった。
そのため、ここまでしっかりと休める空間が自分のものになると思うと、驚きが隠せない。
「では、ごゆっくり。」
そう言うと、あの鳥は、俺の部屋の開いていた窓からどこか飛んで行ってしまった。
俺は、とりあえずベットに座ってみた。
木製の枠に囲まれたベットだったが優しく、そして柔らかい。
思いっきり寝転がると、背中が痛かった。
机の上にあった鏡を手に取り、背中を必死で覗いた。
背中には、あの鳥と同じような白い大きな翼が付いていた。
まだ、理解の及ばないこの体に疲れを覚え、ベットに横になり眠りにつくことにした。
もう一度目を閉じれば、もしかしたら悪魔のあの体に戻るかもしれないと思ったからでもある。