「別れ時ってことなんじゃないのー? たった一枚のワンピースを洗って乾かしてって重労働じゃん。コインランドリーが代わりにやってくれるけどさ」
「コインランドリーに来るまでの大変さくらいだよ、重労働って言っても」
「だって、家で済む話じゃん」
言葉にしていて気づく。未練がましい言い訳でしかない言葉。うんうんと、変わらず相槌を打ちながらも私の意見をバコーンバコーンと華麗に打ち返していく。
「そんなにそれじゃなきゃダメ? 新しいものの方がしっくり来るんじゃない? 恋じゃなきゃダメ? それにしがみついてるのは、先輩への思いにしがみついてるだけじゃない?」
淡々と打ち返されるボールに、私のHPは残りゼロギリギリだ。クラクラしながらも、女の子に作り笑顔を向ける。