言われてみれば、私はクラスで受け取るばかりだった。誰にも見つけられないのが怖くて、一人で縮こまって、自分のことも、周りのことも見れていなかったんだな。

 彼女を見れば、歯を見せて笑った。

「あなたは、大丈夫なの?」
「私が愛しに来てくれたからね」
「そっか」
  
 それから彼女はもうなにも言わずに、洗濯機にまた入り込む。慌てて追いかけて覗けばそこにはもう彼女は居なかった。

 ただ、洗濯槽が広がってるだけだった。ワンピースを持って、帰り道を歩く。このワンピースは家に帰ったら、捨ててしまおう。私にはもう必要の無いものだから。

 すぐには、出来るようになれないかもしれないけど。家に帰ったら自分を抱きしめて寝よう。大丈夫。いつかは、居場所が出来るよ、私。