「自分自身を見つめ直せってことなのかなぁ」
「そうかもね。何が辛くて、どうしたくて、どうして泣いてるのか分かってくれて、自分を救いに来てくれるのは自分なんだから。私は私を愛せます、大丈夫。人に依存しなくたって、私が居るからさ」

 ぎゅっと私を抱きしめて背中をトントンと撫でる手が優しくて、体の中がぐちゃぐちゃになる。

 爽亮先輩を忘れたくて、居場所が欲しくて。

 でも、私の本当の望みは誰かに抱きしめられて、大丈夫だと言って欲しかったのかもしれない。

 そっか。

 言葉にせずに頷けば彼女は満足したように椅子から立ち上がる。私を軽くハグしてから、洗濯機を見て回る。