ピーピー!
「天気いいねー!どこで遊ぶ?」
「遊園地がいい!」
朝日が照りつける中、私と優輝(ゆうき)くんは街並みを歩いていた。
「遊園地はダーメ!じゃあ公園行こっか!」
「うん!」
嬉しくて駆け出したそのときだった。
「危ない!」
バシリ。
「優輝くーー」
「由来はこっち歩いて」
……っ。
カッコいい。流石優輝くん!
きゃーきゃー!
そんな事を思っている私を裏腹に、優輝くんはこんな事を言った。
「ん~、混んでるね。この山海公園じゃなくて灯り公園に行く?」
……へ?何の話?
あっ、公園の話か。
「うーん、ここで良いんじゃない?移動面倒臭いし~」
私がそう言うと、優輝くんはコクリと頷いた。


「たっのしー!楽しーよ優輝くーん!」
ブランコに乗ってそう言うと、優輝くんは優しく笑った。
「もー、はしゃぎ過ぎ~。でも可愛いね」
「……っ」
かっ、可愛い……!?
もう、からかわないで欲しいよっ……!!
そんな気持ちを込めて頬を膨らませると、優輝くんはまた笑った。
「あはは、ごめんごめん」
もう、また笑ってる。
優輝くんはいつも笑っている。
辛いときも、悲しいときも。
……そして、無理しているときも。
楽しい時も笑っているのはもちろん、けれどいつも違和感を感じる時があった。
ーー何か、私にだけ見せる笑顔があると思う時がーー