(……んー。本当に黒って同年代との交流がなかったからなあ……)

小路内部では腫物扱いされているところもあるみたいだし、理由が理由だし、なんとも言えない。

普通に接してくれた同年代は國陽くらいだろうか。

(……國陽は國陽で感情の起伏がないから相手するの難しいんだよな……)

白桜がモヤモヤしていると、黒藤がずーんと沈んでいた。

「ごめん……華樹……」

式に言われてへこんでしまった。こいつは感情の起伏がありすぎる。

「いえ……」

華樹は華樹でいまだにびくついているし。

真紅はさらに頭抱えているし。

これどう収集つけりゃいいんだ?

「黒、涙雨殿見つけた件はこれで終わり。あとはお前が、涙雨殿が遠出しても大丈夫なようにしておいてくれ」

「うん……わかった」

「じゃあもう教室戻るぞ。真紅、大丈夫か?」

「あ……ごめん、白ちゃん……」

真紅を立ち上がらせて、教室へと戻ろうと足を向けた。

なんかもう疲れてきた。