ムツヤ達は冒険者ギルドを出て銭湯へと向かった。賑やかな中央通りを抜けて人気がすこし少ない路地へ行くとすぐに目的地だ。
「昔はよくお父さんと一緒に行っていたんで、何だか懐かしいです」
ユモトは眩しい笑顔で楽しそうに言う。
「私も何度か行ったことはあったが、久しぶりだな」
モモも大きな風呂は久しぶりなので楽しみだった。銭湯へつくとのれんを開けて中へ入る。
「いらっしゃい、おぉ、勇者様じゃねぇか」
番台の老けた男がアシノを見るなり言った。少し照れてアシノは返す。
「いや、勇者様はやめてくれ」
「大人5人と子供1人ねー」
ルーはそう言って全員分の金を置く。はいはいと番台の男はそれを数える。
「確かに、左が男湯で右が女湯ね」
ぞろぞろと歩いていくムツヤ達を見て「ん?」と番台の男は首をかしげて、慌てた。
「ちょっとちょっと、お嬢ちゃん!? そっちは男湯だって!!」
あー…… と女性陣は声を出した、他の客も思わず何事かとユモトを見て視線が集まる。ユモトは顔を赤くして言う。
「あ、あの、僕は男です!! えーっと、ゴラテって人覚えていませんか? その息子で……」
うーんと番台の男は考え込んで、おぉっと手を叩く。
「あぁ、ゴラテさんの!! 確かに亡くなった嫁さんそっくりだわ! いや、悪ぃな、お嬢さんにしか見えなくってなぁ……」
「いえ、いいんです。慣れてますから……」
そんなやり取りがあり、男湯の脱衣場にムツヤとユモトが入る。客は少なかったが、ユモトを見るなり皆ギョッとした顔をしている。
「あ、あの、僕なんていうか、来ちゃいけなかったんじゃないかなーって……」
ユモトはもじもじとしてムツヤに言う。
「いや、ユモトさん男ですじ、女の人のお風呂行ったらまずいですよ」
「そ、そりゃそうですけど!!」
「ははは、大丈夫ですよー。ここに服入れればいいんですか?」
ムツヤは笑っていたが、ユモトはうーんと唸っていた。
「そうです、そこに服を入れるんですが」
ムツヤはさっさと服を脱ぎ始めた、それに習いユモトももぞもぞと服を脱ぎ始める。客の視線が集まっているのは気のせいだろうか。
ローブを脱ぐと雪のように白くきめ細やかな肌があらわになる、黒いインナーとのコントラストが相まってそれはより映えた。
ユモトはインナーと下着に手をかける。
――
――――
――――――――
象は、哺乳綱ゾウ目ゾウ科の総称だ。我々の世界でもアジアゾウとアフリカゾウ、それとマルミミゾウの、2属3種がおり、これらは現生最大の陸生哺乳類である。
そしてムツヤ達の住む異世界でも生息が確認された。
「あぁー、生き返るわぁー」
女湯は人がおらず貸切状態だ。湯に浸かったルーは開口一番に言うと、アシノは隣にちゃぷんと入って呆れていた。
「ババ臭いぞルー」
「ババ臭いって何よー」
モモとヨーリィもトプンと湯に入ると、じんわりとした温かさが身に染み渡る。
「っくー…… でも本当に、良いものですね」
「でしょー? お風呂来てやっぱ正解だったって!」
ルーはぐっと親指を立てて、チャプチャプと半泳ぎでモモの正面にやってくる、そしておもむろに。
「ふんっ」
両手で胸をわしづかみにした、突然のことに驚くモモ。
「ふみゃっ、ん、な、何をするのですか!!」
わさわさと揉まれて変な声が出た、ルーはニヤリと笑う。
「お主、なかなか良いモノを持っておるのう」
「気を付けろー、そいつセクハラ大好きだから」
アシノは面倒くさそうに言った、モモは腕で胸を隠してしまった。
「隠さなくても大丈夫よモモちゃん、映像化したあかつきには謎の光が守ってくれるから」
「まーた何を意味分からないこと言ってんだ、おとなしく風呂ぐらい入れ」
ルーの暴走はまだまだ続く、次の標的はヨーリィだ。
「ヨーリィちゃんはツルッツルね、肌がよ、肌!! そしてこっちはまだ成長中って感じがしてなんとも」
ヨーリィを後ろから抱きしめてルーは言う、抱きしめられている本人は顔色1つ変えずにいたが。
「いい加減にせい!!」
「あばし!!」
アシノのチョップを食らってルーは湯に沈む。
「それにそんなでかい声で騒いでたら男湯に聞こえんぞ」
それを聞いてモモはあわあわと湯で赤くなった顔を更に赤くしていた。
一方コチラは男湯、客はちらほら居たが、視線がユモトに集まっているのは気のせいだろうか。
ユモトは気まずそうにお湯に浸かっている。その最中先程の会話が女湯の方から壁一枚隔てて聞こえてきた。
「あ、あの、あっちの方凄そうですね」
もじもじとしてユモトが言う、顔を赤くして恥じらっている姿は美少女のようだ。
「みんな楽しそうで良いんじゃないですかねー」
初めて入る大きな風呂にムツヤは満足そうだったが、そのゆったりとした時間をぶち壊す声が脱衣所の方から聞こえてきた。
「てめぇ、泥棒かー!!!」
「昔はよくお父さんと一緒に行っていたんで、何だか懐かしいです」
ユモトは眩しい笑顔で楽しそうに言う。
「私も何度か行ったことはあったが、久しぶりだな」
モモも大きな風呂は久しぶりなので楽しみだった。銭湯へつくとのれんを開けて中へ入る。
「いらっしゃい、おぉ、勇者様じゃねぇか」
番台の老けた男がアシノを見るなり言った。少し照れてアシノは返す。
「いや、勇者様はやめてくれ」
「大人5人と子供1人ねー」
ルーはそう言って全員分の金を置く。はいはいと番台の男はそれを数える。
「確かに、左が男湯で右が女湯ね」
ぞろぞろと歩いていくムツヤ達を見て「ん?」と番台の男は首をかしげて、慌てた。
「ちょっとちょっと、お嬢ちゃん!? そっちは男湯だって!!」
あー…… と女性陣は声を出した、他の客も思わず何事かとユモトを見て視線が集まる。ユモトは顔を赤くして言う。
「あ、あの、僕は男です!! えーっと、ゴラテって人覚えていませんか? その息子で……」
うーんと番台の男は考え込んで、おぉっと手を叩く。
「あぁ、ゴラテさんの!! 確かに亡くなった嫁さんそっくりだわ! いや、悪ぃな、お嬢さんにしか見えなくってなぁ……」
「いえ、いいんです。慣れてますから……」
そんなやり取りがあり、男湯の脱衣場にムツヤとユモトが入る。客は少なかったが、ユモトを見るなり皆ギョッとした顔をしている。
「あ、あの、僕なんていうか、来ちゃいけなかったんじゃないかなーって……」
ユモトはもじもじとしてムツヤに言う。
「いや、ユモトさん男ですじ、女の人のお風呂行ったらまずいですよ」
「そ、そりゃそうですけど!!」
「ははは、大丈夫ですよー。ここに服入れればいいんですか?」
ムツヤは笑っていたが、ユモトはうーんと唸っていた。
「そうです、そこに服を入れるんですが」
ムツヤはさっさと服を脱ぎ始めた、それに習いユモトももぞもぞと服を脱ぎ始める。客の視線が集まっているのは気のせいだろうか。
ローブを脱ぐと雪のように白くきめ細やかな肌があらわになる、黒いインナーとのコントラストが相まってそれはより映えた。
ユモトはインナーと下着に手をかける。
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象は、哺乳綱ゾウ目ゾウ科の総称だ。我々の世界でもアジアゾウとアフリカゾウ、それとマルミミゾウの、2属3種がおり、これらは現生最大の陸生哺乳類である。
そしてムツヤ達の住む異世界でも生息が確認された。
「あぁー、生き返るわぁー」
女湯は人がおらず貸切状態だ。湯に浸かったルーは開口一番に言うと、アシノは隣にちゃぷんと入って呆れていた。
「ババ臭いぞルー」
「ババ臭いって何よー」
モモとヨーリィもトプンと湯に入ると、じんわりとした温かさが身に染み渡る。
「っくー…… でも本当に、良いものですね」
「でしょー? お風呂来てやっぱ正解だったって!」
ルーはぐっと親指を立てて、チャプチャプと半泳ぎでモモの正面にやってくる、そしておもむろに。
「ふんっ」
両手で胸をわしづかみにした、突然のことに驚くモモ。
「ふみゃっ、ん、な、何をするのですか!!」
わさわさと揉まれて変な声が出た、ルーはニヤリと笑う。
「お主、なかなか良いモノを持っておるのう」
「気を付けろー、そいつセクハラ大好きだから」
アシノは面倒くさそうに言った、モモは腕で胸を隠してしまった。
「隠さなくても大丈夫よモモちゃん、映像化したあかつきには謎の光が守ってくれるから」
「まーた何を意味分からないこと言ってんだ、おとなしく風呂ぐらい入れ」
ルーの暴走はまだまだ続く、次の標的はヨーリィだ。
「ヨーリィちゃんはツルッツルね、肌がよ、肌!! そしてこっちはまだ成長中って感じがしてなんとも」
ヨーリィを後ろから抱きしめてルーは言う、抱きしめられている本人は顔色1つ変えずにいたが。
「いい加減にせい!!」
「あばし!!」
アシノのチョップを食らってルーは湯に沈む。
「それにそんなでかい声で騒いでたら男湯に聞こえんぞ」
それを聞いてモモはあわあわと湯で赤くなった顔を更に赤くしていた。
一方コチラは男湯、客はちらほら居たが、視線がユモトに集まっているのは気のせいだろうか。
ユモトは気まずそうにお湯に浸かっている。その最中先程の会話が女湯の方から壁一枚隔てて聞こえてきた。
「あ、あの、あっちの方凄そうですね」
もじもじとしてユモトが言う、顔を赤くして恥じらっている姿は美少女のようだ。
「みんな楽しそうで良いんじゃないですかねー」
初めて入る大きな風呂にムツヤは満足そうだったが、そのゆったりとした時間をぶち壊す声が脱衣所の方から聞こえてきた。
「てめぇ、泥棒かー!!!」