無関係な生徒どもは皆、俺が指定した連中に「お前らのせいで……!」って感じの目で睨んでいる。
そうや、俺はコレがやりたかったんや。理不尽な目に遭ったからこうするんやってどれだけ叫ぼうが、俺に無関心で無関係な奴らは心から俺に共感することはないやろう。
けど人間ってのは所詮、数が多い方に傾く生き物や。それも自分の利益が多い方にな。だから俺は有象無象どもをに敵をつくらせた。俺が憎い憎いと思っているあいつらを敵にさせた!
あいつらのせいで自分らは巻き込まれた、殺されそうになってる。俺は言葉に魔力を込めて、有象無象にそう思わせることに成功した。どう考えても俺の暴走のせい、俺が悪いとか思うのがまぁ普通だ。
けどその普通を指摘したら、自分らは殺される。
そこで理不尽の権化と化した俺…圧倒的力を持ってるこの俺がしきりにあいつらを非難するとどうなるか?みんなは諸悪の根源をあいつらにしようって考えに傾くことを選ぶようになる。
何の力も無いただの人間のあいつらならいくら非難してもこちらが殺されることはないからな。
いわばこれは誘導された「責任転嫁」。俺は一部を除く全校生徒どもに、ヘイトをあいつらに向けさせた!
数百人もの負の視線を受けた連中は俺の時とは違う色の怯えを見せ始めている。この状況をつくったのは自分らのせいだという流れが形成されていくのを感じて、恐怖している。
「そ、んな...滅茶苦茶な...!あいつは、人を殺したキチ野郎なんやぞ?なのに俺らが悪いやと...!?」
中林が青い顔をして自身に向けられてる視線を呆然と見て呟く。
「どうや?お前らと、クソ教師ども。これが《《理不尽》》ってやつや。数の暴力って理不尽みたいなもんやな。たとえ悪いことでも皆がええよって言ってしまえばそれは許されてしまうんやから......俺が受けてきた虐めと同じようになァ」
「「「「「っ......!」」」」」
怒りと非難、さらには侮蔑の視線に、11人全員が戦慄する。数の暴力=理不尽の恐ろしさが少しは理解したみたいやな。
「ざ、戯言を...!結局は君の幼稚な暴走に過ぎない!全員この生徒の戯言に悪影響され過ぎだっ!!正気に戻れ!!ここで断罪されるべき悪人は、我々でも彼らでもない、人を殺して彼らをあんな風にしたこの生徒ただ一人だっ!!」
校長がしゃしゃり出てきて、それらしい反論を叫んで全校生徒に訴えかける。しばらくして連中に向けていた非難の視線の数が減り出した。校長の反論が正しいと思ってるようだ。
まぁ進行形で罪を犯してるのは俺やから、そうなるわな。正論としてはあいつらに利がある。
当然だ。この時点で俺は大罪人と化しているからな...。
が、それがどうした?
これは俺の復讐だ。正しいとか間違ってるとか悪人とか、そんなもの知ったこっちゃねー。
ただ俺が満たされれば、幸せになれればそれで良い。いくら流れを変えられようが、最後にはコイツも無様に死ぬことになるんやから...!
じゃあ、ここで一石投入するか!
『ところで俺はお前らをも殺すって言ってたけどさ......気が変わったわ』
ざわりと騒然する生徒どもを見て笑いながら続ける。
『お前ら全員が、このクズ11人とクソ無能教師ども、その後に俺のクラス連中への処刑を望んでくれれば、さらに俺がこいつらに復讐してる様を盛り上がってくれるなら。
俺の虐めに無関係だった奴ら、知らなかった奴らは殺さずにしといたるわ!!
死が免除される条件は、この場で無関係の生徒全員が俺が指定した連中の死を望む声を上げること。このあと連中が理不尽に拷問されてるところを嗤ってやること。今言ったこと全てその通りに実行するのなら、無関係のお前らだけは殺さんと約束するでぇ!』
体育館が一段とやかましくなる。殺されないということを聞いた希望と、その代わりとして人でなしな行為をすることへの躊躇で、だいぶ揺らいでいる。
『俺はどっちでもええけど、ここで俺の案に乗らんかったら後で全員連帯責任で殺されるだけやで?確実に助かる方法があるなら、そっち選んだ方がええと思うけどなァ?
あ、もう気付いてると思うけど、今この学校だいぶ空の上にあるから電波は圏外や。当然電話は繋がらへんから助けは来ねーから(実際は結界で遮断してるだけ)。
じゃあ、1分待ったるから早よ決めろ』
パンと手を叩いて声を出して1分数え始める。これまで以上に騒ぎが大きくなり困惑と怒号、悲鳴が飛び交っている。まぁ大半がクズ11人とクソ無能教師らのものやけど。別室で五組の連中も何か喚いている。
そして1分数え終わったところで再び全員の口を閉ざして、話を進める。
『で......答えは?』
口を開かせる。一拍おいて―――
「馬鹿な考えはや―――
《殺せぇ!!!そいつらが死んで解放されるんなら殺してくれェ!!!》
校長の制止の言葉を聞かずに、生徒全員があいつらの処刑を望んだ!本を見ると、全員が本当にそう叫んでいると出ていた。マジで満場一致の処刑願望が決まった!
「あ~~~~~っははははははははははははは!!皆がお前ら全員の死を望んでるわっ!!スゲー、数百人全員がそう言ってるとか!まぁ何にせよ、お前らの味方は消えたな...?」
振り返ると連中全員が、顔を引きつらせていた。五組も同様の反応や。絶望していると言って良い。何せ大勢の人間から自分らの死を望まれてるんやから、そうなるわ!
「「「「「殺せ!殺せ!!殺せ!!!」」」」」
やがて大音量の殺せコールが形成された。場は完全に出来上がった。こいつらはこれ以上ない地獄を体験して殺され、他の奴らは無事解放―――
(―――《《しねーけどなァ》》!!!嘘に決まっとるやろボケ!
俺はこんな世界どうなろうがどうでもええ!どうでもいい人間らの約束なんかもどうでもええわアホが!!
とりま体育館内にいる復讐対象どもをぶち殺した後で残り全ても殺しまーす!!)
内心でこれ以上ない下衆発言をして、良しと叫ぶ。
「ではこれより、お楽しみの時間といきましょうか!
お前らクズどもには、地獄をたっぷり見せたるからな...!!」
復讐編
「が、あぁ...!?」
「まっずは~~。今朝も俺を侮辱しやがった、小西陽介君からいこっかぁ!」
力無くへたり込んでいた小西の首を掴んで軽々と持ち上げる。小西は苦しげに足をバタつかせて藻掻いている。
「ま”っで、待ってぐれ...!う、嘘やろ?す、ぎ山が怒っているんは分かったわ。
けど......殺すなんて、冗談、やろ...?本気なわけ、ない、よな...?」
半泣き状態の小西は引きつった笑顔で俺にそんな言葉を吐いてきた。
「はぁ?ここにきてまだそんな馬鹿なこと言うんか?さっきの俺のお喋り聞いてへんかったんか?あれが全部、冗談に聞こえとったんか?
あれのどこが、演技やと思ったんや?え?」
ドスッ!腹を殴る。小西は激しく咳き込む。
「ごふっ...!お、い......あんな”、悪ふざけで...俺らを、本気で殺すんか―――ぁぎゃああああ”あ”あ”あ”っ!?」
まだふざけたことをほざいたので右腕を握り潰してやった。掴んだ箇所が赤黒く変色して腕の形も歪に変形している。
「って言うと何や?お前らはあの二年半のアレが...悪ふざけの一言で済まそうってか?
あのさぁ~~~~~~~。お前らはさァ!?二年半ずぅっと、人を理不尽に甚振って辱めて陥れて孤立させておいて、ただの悪ふざけの一言で済ませるつもりか?
人の尊厳と健康と成績と青春と人生をズタボロに引き裂いて踏みにじってきた行為が、ただに悪ふざけだったって言いたいのかなぁ!?」
今度は左の脛を蹴り砕く。泣き喚く小西を床に押し付けてその背を踏みつける。
「ホンマに悪ふざけや言うんなら、俺がこれからすることもただの悪ふざけとしてやるけど、ええよな?」
「あああ、止せ、止めてくれ...っ!言い方が悪かった!ごめんなさい!俺らが悪ふざけ気分で杉山を虐めてしまいました!ち、調子に乗り過ぎました...!!」
「気分ねェ?気分がそうやったから俺をあんなに長い間虐めてたんか?
へ~~?随分勝手やなァお前?どういう腐った思考してたらそういう結果にたどり着くのかねェ!?」
「ああああ”あ”あ”あ”っ!!いだい”いだい”助けでえ”え”え”え”!!」
陸に上がった魚のように、いやそれ以上にみっともなくのたうち回る小西を見て、俺はゲラゲラ嗤う。
『あっはっはっはー!!どうや皆ァ!?お前らの敵がこんな無様を晒してるのは、実に滑稽で愉快やと思わんかァ!?』
マイクパフォーマンスじみた口調で、生徒らに語りかけて、あいつらの反応を見て見ることに。すると――
《ぎゃははははははっ!!ウケるーー!!》
《見てあの格好、キショく悪ー!》
《いいぞー!もっとやれぇ!!》
生徒らの反応は大ウケ!誰もが小西を指さして爆笑して、俺を囃し立ててくる。誰もが今の小西の惨状を愉快に思っているのが分かる。
「おい......おいっ!?お前ら、おかしいやろ...?陽介が、あんなになってるのを...。お前ら何笑ってんねん!?笑ってんじゃねーよっっ!!」
中村が怒りの形相で生徒どもに怒鳴る。前原も同じくキレている。五組の奴らも有象無象どもの反応にやや憤りを見せている。
しかしその有象無象どもは二人の剣幕を見ても嘲笑と罵声を止めなかった。さっきからずっと小西を嗤い続けている。
これはもちろん...俺が細工したことが原因や。
小西への復讐拷問と同時に、俺は他の虐め連中と教師ども、あと遠隔魔術で五組の連中にも、ある幻覚が見えてしまう催眠術をかけておいた。
内容は...生徒らが自分らを嗤ってるように見える、や!
俺が甚振る度にギャラリーのあいつらは笑い騒いで俺に拍手を送る。そんな狂ってる状況を見ている錯覚をあいつらにかけておいた!
実際の奴らも、実は笑ってはいる。笑ってはいるけど、顔が引きつってしまっている。明らかに無理して笑ってるのが分かる。
これではこれから処刑する連中に精神的なダメージを与えられないということで、俺の催眠術によって補正をかけている...というカラクリだ!
俺にとっては茶番と言えば茶番だが、今理不尽に甚振られている人間にとってはもの凄い心の傷となってるハズや!......というか、
「おかしい?お前らにソレ言う資格ある?俺を散々酷く痛めつけていてそれを可笑しそうにゲラゲラ笑ってたんはどいつやったっけー?」
俺の言葉に中村も前原も怯んで黙る。
「お前らが散々やってきたことを、今ここでやってるだけやろ?お前らが俺たちの行為を非難する権利があると思ってんのか?コレが、俺がかつて味わってきた痛みと屈辱やクソ野郎っっ!!」
「ひ、ひぃ...!?」
今度は俺が怒りの形相で怒鳴りつける。中村がまた情けなくチビった反応をして黙る。
「せ、先生っ!!お前ら動けるんやろ!?早よ、陽介助けろや!!先生やったら生徒助けろやぁ!!」
前原が教師どもに向かってそう怒鳴る。それを聞いて最初に動いたのは、体育の教師二人だ。なんか俺に向かっていい加減にしろだのもう止めろだのと連呼しながらゆっくり歩いてくる。止める素振りを見せるだけで俺に近づこうとはしていない。ただ無意味に制止の言葉をかけるだけの無能教師どもだ。
あまりにもうるさく呼びかけてくるので――
「お、おい!もうこんなことは――「うっさい」ズパパン!!
斬撃音がして少ししてからどさりと倒れる音が二つする。その正体は当然先程の二人のだ。
「いま良いところなんが分からへんのか。お前ら教師どもも黙ってそこで見とけや。生徒一人も助けられへん無能クズどもが」
俺の躊躇無い行動に教師どもも虐めグループも全員、沈黙してしまう。教師どもはもう誰も俺を止めようとはしなくなった。
「ひぃ、ひいいい...!嫌や、嫌や...!俺あんなんなりたくない...!死にたく、ないっ!!」
首が無くなった教師二人の死体を見た小西は、自分の死を想像したのか、さらに泣き叫ぶ。そして俺に向かって土下座して命乞いをはじめる。
「お、お願いしますっ!!赦して下さい!殺すのは止めて下さい!!い、虐めのことは、一生償います!金とか毎日貢ぎますんでっ!!二度と悪口も言いません!皆でボコったりしません!今日から改心します!
赦して下さい赦して下さいお願いしますっっ!!!」
床に頭をこすり付けて早口で命乞いを繰り返す小西を俺はまたも大声で笑ってやる。
「一生かけて償う?改心する??お前みたいな低脳の腐ったクズ人間がそんな殊勝になれるかよ?
いいか、将来大人になってからのお前はなァ?仲間と一緒に女をレイプするわ、誰かを金づるにして不当に金を搾取するわで、誰かれの人生を潰すようなことをするんや!
そんなくそったれな将来しかないお前が改心やと?笑わせんなやゴミがぁ!!」
「は......?大人?将来?何を、言って...」
「こっちの話や。それにここはお前らの謝罪の場じゃねーんだわ。お前らがここですることは、
後悔と絶望の二つだけやっ!!」
“苦しめ”
いつもの闇魔術を発動して、小西の体にウイルスを侵食させる。今回投入したウイルスは、痛覚過敏の効果をもたらすもの。通常の何倍も痛がりやすくなる体になる。大丈夫すぐには殺さへんよ。治療してすぐ治して遊んだるからな!
「よくも俺を鼻くそ野郎とかチ〇デカとか言って馬鹿にしたなァ」
ゴキボキッ!「あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!」
「俺の教科書とノートをズタズタにしやがったせいで成績の下落が増したんやぞクソがっ!!」
グチャッ、ゴリィ!!「うげおえええ”え”え”...っ!!」
「一方的に甚振られてる俺をいつも嗤ってたなァ、その様子をネットで晒しもしたよなァ!?この人間のクズがァ!!」
ズバン!ズバババッ!「得w運rレtℊw手Ⅴむhんgf...!!!」
「腹とか背中とかに煙草をグリっと押し付けたこともあったよなァ!?受動喫煙じゃ飽き足らず人を灰皿扱いまでしやがって!!!」
ザクゥ、ジュウウウウウウウ!!「bdfgrdいえうyrt...!!!」
嬲り、治して、嬲り、治す......何度も何度も繰り返す一方的な残虐拷問。泣き叫び絶望に満ちた顔をしている小西に対して俺は爽やかな笑顔をしていた。
(やっぱり気持ちが良い!オッサンになってたこいつよりも、学生時代のこいつを甚振ってる時の方が最高にスカッとする!!)
リアル中学生の小西を殴る度、斬る度、炙る度、踏みにじる度に、こないだまで受け続けて溜まりに溜まった怒りと憎悪と屈辱が洗い落とされていく気がする。やっぱり当時の加害者の面を潰すのは楽しいなァ、最高やなァ!!!
「熱湯バシャ―ン!バーナーで炙りまーす!爪を全部剥がします、それべリべリべリィ!!
あ そっれ、ソレソレってな♪はい、ズバン!スパンッ♪」
「嫌や”!嫌や嫌や嫌や!!いやや”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”――tれうりおtyrkglhfkbんdbvc...!!!」
最初の復讐なだけあって、やっぱり自分の手で直接拷問したいということで物理的に嬲りまくった。俺は笑顔で、小西は苦痛に歪んだ泣き顔で。さらには――
《ぎゃーーははははははははははっ!!!》
そんな小西を生徒どもが面白そうに見て笑っている。
「自分が、こんな理不尽な目に遭ってるのに、どいつもこいつも笑ってやがる...そんな気分か今は?」
「~~~~~~~!!!」
「お前の友達も、教師どもも俺にビビッて止めようとしない。今のお前に、仲間はいねぇ...!どうや、俺が味わった地獄は?まぁわずか数十分じゃあまだ理解できないかもなァ」
「ぞ、ぞんなごどない”...!も”、十分や!!だが、らぁ...」
「お前らは良いよなぁ。たかが一日を待たずしてこの地獄は終わる。俺なんかこの苦しみと痛みと屈辱の日々が二年半も続いたんやぞ?何が理解したや?調子こいてんじゃねーぞゴミが」
「あ”...あ”......!こんなごどになる、なら”......」
「俺を虐めるんやなかった...か?せやろな。俺に下らないちょっかいかけて俺を虐めるからお前はここにおるんや。マジで愚かやなお前。そしてキモいわ。
もう死ね」
手を上に掲げて、何十本もの短剣が現れる。短剣全てが小西に切っ先を向けて浮いている。ラストは全身滅多刺しで締めようか!!
「おい止めろ!殺すな!!おい、なァ!?」
「止せ杉山!!陽介をもう赦し――」
中村と前原の言葉をガン無視して手を振り下ろす。同時に何十本もの短剣が、小西の全身を刺し貫いた!!
ドスザクザクザクグサドスドス............ッッ!
「う”わあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”絵yれcbフfghd――――」
最後は絶望感溢れる姿で小西陽介のクソ命を終わらせた。最後まで気持ち悪い顔をして、無様を晒してばかりの、ゴミクズ低脳クソチビ野郎やったな、お前は...。
『一人目、復讐完了』
俺は酷薄な笑みを湛えながらそう告げる――
「こんなん......ねーよ、あり得へんやろ.........」
「あ、うああああ............」
「嫌や嫌や嫌や.........」
目の前で小西が殺される瞬間とその小西の無様な死体を目にした連中は全員絶望していた。
本当に復讐でされて、殺されてしまったのだと、誰もが理解したようだ。
そして次は自分らの番だと、いくら赦しを乞うても助けてくれないと悟ったのか、諦めの消沈が見られた。
一方の五組の連中は......っははは、嘔吐しとる奴がおるわ、キモい。
「あ、あいつを虐めたから......こんなことに...」
「俺らは......怒らせたらアカン奴を、怒らせて......」
諦めと後悔の言葉が聞こえてくる。そんな中、板敷がこんなことを言い出した。
「誰なん?杉山虐めよって決めた奴は?ソイツのせいで、ななはこんなとこにおるやんけ!誰がきっかけで虐めが起こったんや!?」
男子全員を睨みながらヤケ気味に犯人を聞き出そうとしている。井村や清水が板敷の言葉に確かにと便乗する。少し面白くなりそうやと思い、見物することにする。
「そういや杉山は中学上がる前から本山とか前原とかから因縁つけられてたって聞いたで。なぁお前ら、あいつと同じ小学校やった奴らのせいちゃうんか?」
「は、はあ?ふざけんなお前、何でそうなんねん?確かにちょっかいはかけたけど、虐めとかはしてへんかったわ!」
「そうや!あいつを虐めるようになったのは中1からや!けど俺が最初に虐めはしてへんぞ!?おい谷里、お前が杉山をボコってからあいつをみんなで虐めるようになったんとちゃうんか!?」
「ああ!?何俺だけのせいにしようとしてんねん前原!俺が締めた後からお前らも金魚の糞みたいに付いて来てボコってたやろが!!」
「はぁ!?誰が金魚の糞や!?お前最初に杉山を締めてからも、あいつをしょっちゅう体育館裏へ連れてボコってたやろ。面白いからって俺らも一緒にボコれって誘ったんやろうが!
絶対お前のせいや!」
「ざけんなクソが!!何俺に罪被せてんねん!つーか板敷と吉原も!お前ら杉山の悪口めっちゃ言いふらしてたよな?それを聞いた中林とか清水とかも一緒になってあいつの評判潰してたやんけ!!」
「はぁ!?なならのせいなん!?なならは別に杉山に暴力振るってへんし、パシリさせようとしても断られただけやし。それについて愚痴ってただけやし!なならは別に杉山を貶めてヘんわ!!」
「あたしらは別に関係無いのにここに連れられてるんがおかしいくらいや!!お前ら男子が勝手に因縁つけてボコって虐めるようになったんやろ!?なのにあたしらのせいにしようとすんなやボケ!!」
お前が悪い、いやお前が悪い、違うあいつが原因で...という感じで連中は俺の前で醜く責任を押し付け合っている。はっ、失笑もんの茶番劇やな。
どいつも滑稽で醜くて、愚かや...!せやけどその下らない争いを見てるうちに面白いことを思いついたから、ここらであいつらの口論に割って入った。
「はいはい、下らない言い争いは中断しろー?いや~~お前らも狂い出してきたなー?友達が目の前で殺されたゆーのに、そうやって虐めの責任を押し付け合ってるんやから...。ああもともと仲間意識とか友情とか存在してへんかったんか?お前らは全員最低のクズどもなんやからなァ!」
短剣を投げ回しながら侮辱する俺に、誰も怒りの言葉を返さない、返せないでいる。俺の圧倒的な力を目にしたことで、逆らう気は失せたようだ。所詮暴力で人を屈してきた奴らは圧倒的暴力に簡単に折れて沈むもんな。
侮蔑を込めた目で見下しながら続きを話す。
「でもまぁお前らの下らない責任の押し付け合いが意外にオモロかったから、少しチャンスあげるわ」
俺の言葉に虐めの主犯ども全員が顔を上げる。
「この中から一人、責任者を決めろ。ソイツを次の復讐対象にするわ。
で、残りのお前らには情状酌量の余地をやる。具体的には生徒らと同じように生きて帰そうかなってところか」
「!?ほ、ほんまか...?」
「いや~~さっき小西を殺した時だいぶ溜飲下がったからな。なんか、あと一人殺せばもうこれで良いかなって。お前らの顔もだいぶ反省してそうに見えるし。今後二度と俺に間接的なことも含めてちょっかいもかけへんって約束するならもう赦してもええよ」
もちろん嘘や。
こいつら全員皆殺しルートは崩しませーん!こいつらにはところん絶望と地獄を見せて殺すって決めてるからな。
より深い絶望へ叩き落とすには、希望をちらつかせてやるのが効果的や!
「わ、分かった!!俺は十分に反省してる!もう二度とお前に変なことはせーへん!」
「俺もや!絶対にちょっかいもかけへん!!だからチャンスをくれぇ!!」
俺も、ななも、と次々に俺の提案に従う様を、俺は内心で嘲笑する。さっきまでの俺を見てたくせに、突然の手のひら返した態度についておかしいと思わへんのかよ?どこまで自分らの都合良い脳をしてんのか、マジで低脳やな。まぁ低脳だからこそ楽しめそうなんやけど。
「じゃあさっさと始めろや。お前らの友達を犠牲にして、意地汚く生き残ってみろや。人の尊厳を踏みにじったお前らならそんなもん簡単やろ?」
俺の言葉の後に下らない茶番が始まる。あいつらが言い争いをしている間、俺は次の拷問セットをつくっていく。拘束具をつかうのも良いな。
「絶対にお前が悪い!!」「違うあの時やり過ぎたお前らがっ!!」「テメェが俺を唆したんやろーがクソが!!」「男なんやったら潔く名乗って殺されろや、あたしらの為に!!」「黙れクソ女が!男女とか関係あるか!!」
などと準備してる傍らで醜い口論が繰り広げられている。俺やここにいる他の生徒どもは馬鹿を見る目で嗤い、教師どもはただ悲しそうにその光景を眺めていた。
にしてもホンマに醜いな。誰一人としてお互い庇うようなことをしていない。全員自分が生きて帰ることだけしか、頭に無いようだった。
アホ過ぎて笑える。人を虐めるようなクズどもが、友達の為とか思うわけないよな。自分の為なら仲間を蹴落とす、その程度の連中や。
所詮は表面だけの関係ってやつや。薄っぺらい感情だけで徒党を組んでイキり回ってるだけのあいつらの仲を引き裂くのに、何の労力も要らんかったな。
まぁ今回は命かかってるからしゃーないやろうけどな。何にせよお陰でオモロいもんを見させてもらったわ。
それから数分後、連中はある男に責任を押し付けてばかりいた。
「ふざけんな!!俺は、俺は悪くない、俺のせいやないっ!!おかしいって絶対!!」
連中の大半が谷里をやり玉に上げて、非難して責め立てている。谷里は真っ青な顔で必死に叫ぶがちっとも反論できていない。谷里以外の連中はちらちらこっちを見ている。早く助かりたくてしょうがないようだ。
これ以上引っ張ってもグダりそうやし......そろそろ進めるか。
次に復讐する奴を指名しよか...!
「はいそれでは次の復讐相手は......谷里優人、お前にするわ。惨殺刑な」
「な...ぁあああああああああっ!?」
「お前のことは特に憎んでたから丁度ええわ。地獄に連れてやるからな...!」
では復讐再開!
「クソ、が......クソがああああああっ!!」
死刑判決をくらった谷里は、ヤケを起こしてまた俺に殴りかかってきた。力ずくでは敵わないことは証明してやったはずだが、まだ俺に立ち向かうか。
まぁこうしてヤケになって突っ込む以外の選択がないみたいだしな。
「はーい、元気が良い、ことっ!」
グチャ...ッ「~~~~あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”っ!!」
拳を構えて走って来る谷里に、亜音速で繰り出した踵での蹴りを奴の右腿に叩き込んだ。肉が潰れて骨が砕く音がした。
谷里は走った勢いのまま前のめりに転倒。倒れたところを、奴の手足に枷をつけて拘束する。枷と言ってもただの枷じゃない。骨に達する程の大きさの棘を食いこませたオリジナル手足枷や!
痛い痛いと喚いてる谷里を浮かび上がらせて、全校生徒および教師に見えるように晒す。
「よくも俺にっ!意味不明な因で下らん因縁をつけて、暴力を何度も繰り返して!ズタボロにしてっ!二年半も俺を虐めやがったな!?
理不尽に何度も何度も何度も何度も...!俺をゴミみたいに甚振って傷つけてくれたな!?
お前には肉体的苦痛を散々受けさせられたから、同じように物理的手段でお前に地獄を体験させたるわっ!!」
ドゴォ!「うぶぉ、え...」
隙だらけの腹にアッパーをぶち込む。内臓に入ったらしく血と胃液を吐いて悶絶する谷里。
「痛いか?重いか?お前程度のパンチよりも数倍強いやろうな。けどな、コレまだ本気ちゃうねん。せいぜい5割や」
「あ”...あ、んだ、と......?」
「15才に戻ったこの体でも、本気出して殴ったらお前らなんか簡単に殺してまう威力やからなァ、自分に弱体化魔術かけてパワー抑えてるんやわ。そうしないとサンドバッグにならへんから、なっ!!」
ゴスッ ドスッ ガッガッガッ ガリィ! ベキィ!
爪先蹴り、膝蹴り、ストレートやフックの連打、顔面パンチ等...谷里を完全にサンドバッグに見立てて好き勝手に殴って蹴って甚振る。一撃一撃に苦悶の声を上げて反応する谷里は、俺とギャラリーを大いに沸かせてくれた。
「あっはははははは!!いちいち反応してくれてありがとうな!俺が甚振られてた時はそんなに声上げてへんかったけど、お前は殴る度蹴る度に、苦痛の反応を見せてくれるわ!甚振り甲斐があるわホンマ!」
《あははははは!!ボコボコや!あの谷里が全身打撲痕だらけや!!》
無慈悲に、理不尽に甚振られている谷里を大勢の生徒らが奴を指さして嗤う。その屈辱的仕打ちも谷里にさらなるダメージを与える。
やっぱり何が堪えられないかっていうと、自分が酷い目に遭ってる様を見世物にされているという事実なわけよ。他の誰かに自分の醜態を晒している...その事実が自身をさらに傷つけていくんや。
今のコイツの心の傷は尋常やないやろうな。何せ数百人から嗤われてんや、さぞ胸糞な気分やろうな!!
「あ~~~最っ高やっ!!お前にはずっとこういう仕返しをしたかったんや!!俺をあんな目に遭わせたことに対する報復をずっと望んでた!それが今叶ってる!マジで最高や!!
オラぁ!これで済むと思うなよ、人間のクズが!!」
拳と蹴りの次は道具で傷つける。棘がついた鞭で、熱した硫酸で、鋏やペンチで、ナイフで、銃で。思いつく限りの手段で谷里の体を壊していった。
「う”わああああああ”あ”あ”あ”あ”あ”...っ!!!ぎゃあああああああああ...!!!」
「「「「「......っ!!」」」」」
《フウウウウウウウウ!!良いぞ良いぞぉ!!!》
悲鳴と歓声が混ざったカオス空間が、この体育館を形成していく。処刑を免れた気になっている連中は顔を逸らしている。教師どもは口では止めろと叫んでいるが動くことはせず棒立ちするだけ。五組の連中も同じ様なリアクションをしている。
反対に他の生徒どもは面白がって囃し立てる。まさにカオスや。
「なァ谷里。程度は少し違うけど、俺はこうやってお前らから嗤われ罵られながらいつも虐げられてた...。今のお前が見てる景色は、かつて俺が見てたのと同じや。
ははは、マジでいい気味やわ。お前は常に虐げる側の人間やったからな。今だけやない、将来のお前も、虐げる人間になってたな」
「………!?」
「オッサンの年になったお前は、一丁前に家庭を持ってたなぁ。けど反面、会社では若い部下に過度なパワハラを強いるクズ野郎となってる。
そんな将来が訪れることがないよう、俺がここでお前を消してやる。ある意味人助けになると思わへんか?」
「あ”......にを、言っへ......」
「こっちの話や。つまりお前は大人の年になっても本質は変わらず誰かを理不尽に虐げる人間やってことや。俺が忌み嫌う最低でクズな人種がお前やってことや。まぁ理解せんでええわ、もう殺すし」
鋼製のメリケンを嵌めた拳で顔面を思いきり殴りつける。ゴキリと音がしたと同時に顔の形が凄く歪み、顎がぶらんと外れた。
さらに歯を一本一本ペンチで引っこ抜いていく。地獄のような激痛が谷里を襲い続ける。
さらにさらに、爪先にナイフを仕込んだ靴で股間を蹴り刺す!
「ヴhふぃgfvklbcm、えうぇんwbvっ!!!」
谷里のこれ以上ない悲鳴が体育館内に響いた。虐め主犯連中と教師どもと五組は目を逸らして耳を塞いで震えている。俺とギャラリーどもは相変わらず愉快気だ。
「はっはっはー!少しは虐げられてる人間の立場を理解したか?まぁ理解したところでお前みたいな人間はまた同じ行為を繰り返すやろうし、何よりも俺はお前をぶち殺したくて仕方ないから、もうここで殺されるんやけど」
「は、はぐぁ......。あああああああ、ぁ......」
殴られ蹴られ、刺されて斬られて、撃たれて潰されて、焼かれて溶かされて、腹を裂いて自分の内臓を見せられることもされて...全身に色んな深い傷を負った谷里の心はもう折れている。目には生気が失いかけている。そろそろ潮時だ。こっちとしてもこいつの顔は不快過ぎて長くは見たくねーしな。
止めに入ろうとしたところで谷里が何か呟く。
「み.........ず......き」
「あ?.........あっ、そういやお前には年下の彼女がおるんやったな?それもこの学校での後輩やったっけ?みずき......ああ、アイツか」
未来のコイツの妻は植田瑞希っていう女やったな。その女とは中学からの付き合いだったっけ。
......最後に良い事思いついたぁ!
『おーい、植田瑞希ー!その中におるよなー?お前の彼氏を今からぶち殺すからよぉく見とけよー!?』
悪意ある笑い声を上げながら、何百キロもある鋼鉄製の棍棒を振り回して谷里に近づく。その谷里の目の前に小さなモニターを出現させて奴の彼女を映し出してやる。
茶髪のポニーテールの髪型で、美少女に分類されるであろう顔の女子生徒が、画面に映し出される。
「み、みず...き......っ!!」
「そうや、お前の彼女や。リアルタイムでお前を見てる彼女の様子をドアップで映したったぞ。良かったな?最後に彼女の――」
『きゃははははっ!気持ち悪い顔してて笑えるっ!最後は派手に頭砕かれて死んで下さいね先輩』
「――可愛い笑顔と、罵声のセットがもらえて」
「―――――」
彼女...植田の予想外の罵倒を聞いた谷里の顔が完全に凍りつき、完全に死んだ表情になった。大好きな彼女から死に際にそんな言葉をかけられたことが、よっぽどショックだったらしい。
「物理的に甚振るだけやったんとちゃうんかやって?
ンなもん嘘や」
「み......ず―――」
そして無慈悲に振り下ろした鋼鉄の棍棒が、谷里の頭を粉々に砕いた。スイカのように割れて、中身が汚く飛び散る。
モニター越しの植田は面白そうに笑っていたが、実際の植田は終始引きつった笑いを浮かべていた。けどそんなものを見せるよりはこっち(嘘)の方がコイツに良いダメージを負わせると思ったんでこうした。
『うっし、二人目ー!《《残り九人》》』
俺がマイクでそう告げると、観客生徒どもは盛り上がり、虐め主犯連中は顔を凍りつかせるのだった。
「お、おい......今2人目って…。残り九人って言ったか?俺らはもう解放されるんやないんか...?」
小林が顔面蒼白で俺に尋ねる。前原や本山もこれで終わりだと思ってたのか、呆然としている。
「確かに、残り10人の中から責任者を一人決める。そいつへの復讐が終わればお前らは解放して帰す...そう約束したわな」
小林の目を見てそう言う俺を見て、何だ分かってんじゃねーかって言いわんとばかりに小林らは安堵する。
だがその顔は俺の次の一言で崩壊することになる。
「――んなもん、嘘に決まってるやろバァカ!お前ら全員復讐してぶち殺すというルートは最初から確定してますぅ~!次は誰にしようかなァ!?っはははははははははははぁ!!」
プギャーといった調子で指さして笑う俺を、誰もが絶句して凝視する。沈黙を破ったのは前原だった。
「は、話が違うやろ!?一人を犠牲にすれば俺らはもう解放される、許してくれる!俺らは二度とお前に関わらへんって誓った!俺らは本気でそのつもりやったぞ!?何嘘ついてんねん杉山ァ!!」
前原に続いて残りも俺を嘘つきだ卑怯だと好き勝手非難してくる。そんなこいつらに俺は心底呆れ、侮蔑を含んだ視線を向けながら「ハァ~~~??」と罵声を繰り出す。
「お前らアホにも程あるやろ?どんだけ自分らに都合良い思考してんのか。
お前ら人間のクズどもにする約束なんか、最初からあるわけないやろボケ」
「「「「「なっ...!?」」」」」
「お前らみたいに、人を理不尽に虐げるばかりの有害物質どもに、誠意とか公正とかかける必要無いやろ。本物のクズのお前ら相手なら約束も破って良し、嘘吐いて騙すも良し。
お前らはそうされるだけの腐った性根・心を持ったどうしようもないゴミカスどもなんやからなァ!
というかここに立った時点でお前らに人権なんてあると思うな!!!」
俺の罵詈雑言に連中は何も返せないでいた。絶望・怒り・観念など色んな感情がごちゃ混ぜになって反論どころじゃないって様子だ。
「ふ、ざけんな...!小学の時から思ってたけど、やっぱお前は最悪や!お前は俺らのこと害とか言ってるけどなァ、俺らにとってもお前は害なんや!ちょっとちょっかいかけられたくらいでキレやがるわ、俺とちがって陰キャになったくせに陰キャらしくしねーで俺らに反抗するわ!お前には消えてほしいってずっと思ってたんやぞこっちは!?」
再度前原が俺に怒鳴りながら色々俺への不満・気に入らないことをぶちまけてくる。この卑怯の最悪野郎と喚く前原を睨みながら近づく。
「あーあっ。小学の昔は俺ら遊んだ仲やったのに、今となってはお互いに嫌悪し合う関係や。俺もお前のこと消えてほしくてたまらんと思ってるよ?で、今からその願いは自分の力で叶えられようとしてるけどな」
よし決めた。三人目の復讐は前原優にしよう!
「ぐ...!?く、来んなや!?俺の親戚にはヤクザがおるんやぞ?俺を殺したら報復でお前も殺されるぞ?
せやからこれ以上は止めとけよ?ヤクザやぞ?本物の銃とかあるねんぞ?お前なんか撃たれまくってすぐ死ぬぞ...!?
しかも俺の親は権力者や!お前殺しても俺は何の罪に問われへんけど、お前はヤクザと権力者から消されるんやぞっ!!」
この期に及んで虎の威を借りる狐をかましてくる前原に嘲笑を返してやる。
「知ってるで?お前俺を甚振ってる時も、 “これ以上俺らにたてつくんなら俺の親戚使ってお前を殺すぞ”とか脅してきたな?事実お前にはヤクザと繋がってたもんな?
大人になったお前は、親の仕事を次いで地位と権力を手にし、小西と中村とつるんで好き勝手やってたっけ?」
「は?何で俺の将来を知ったような...」
「で?ヤクザとか権力者とかがホンマやったとして、それが何なん?」
「なっ...!?せやから俺を殺したらお前は消されるんやって脅してるんや!!意味分からへんのかああ!?」
後ずさる前原に合わせて前進していると、壁際に追い詰められて、前原がさらに顔を青くさせる。
「お前さァ、そうやってあの時も俺にそう脅してたけど、反抗した俺のところに一度でもヤクザでも寄越したんか?親の権力使って俺の家族を路頭に迷わせられたか?」
「そっそれは...!」
「ハッ!所詮口だけの小物が。七光りでもないのに七光りぶるお前はマジで雑魚でクズやな」
ボキャッ!「ぐあああっ!?」
亜音速の足刀蹴りを放って前原の両脚をへし折って倒れさせる。
「それに...今の俺をたかがヤクザや権力者でどうこう出来ると未だに思ってるお前は、マジで馬鹿だよな?ここにいる全員を同時に金縛り状態にするわ、
今みたいに一瞬で骨を砕くこともできるわ、デカい武器で人の頭も粉砕できるわと。そんな俺に、今さらヤクザとかでどうにか出来ると思ってんのか?国中のヤクザとか自衛隊なんかも壊滅させられるような俺をさぁ?」
「う……なァ」
「ああ、これはハッタリでも何でもないってこと、お前らが一番分かってるはずやろ?ここまで来て俺の力をまだ疑おうなんて愚考はしてへんやろ?お前らは俺にヘイトを溜めさせた時点でもう終わってたんや...」
「い、やだぁ...!くそ、誰か助けろォ!!親父、叔父さん...っ!!この化け物を消してくれよォ!!!」
とうとう俺を化け物呼ばわりしてなりふり構わず助けを求めて叫びまくる前原を嗤ってやる。心はへし折れる寸前だ。この頃のコイツのこんな顔が見ることができて最高に気分が良い!
「小学の昔みたいに俺と仲良くし続けていれば、この後味わうことになる地獄を見ずに済んだのになァ?
じゃあな、かつての友よ。目一杯苦しんで死ね!!」
「ま、待てェ!!考え直してくれっ!な、仲直りを――」
前原の言葉を聞かずに巨大鋸で両手を滅多切って肉と繊維をズタズタにしてやる。
「ああああ”あ”あ”あ”!!止めろっ!!俺ら、友達やったろ!?よせ、ええっ!!」
「せやな、友達やったな?なら友達のお前には遠慮とか要らんよなァ!!」
手の次は腕。細かく刻んでいき前腕部も上腕部もズタズタに切っていく。両手・腕ともに骨が見える状態にしてやった。それを見た板敷や井村が嘔吐した。
“痛覚過敏になれ”
「ぎゃあああ!!痛いいだい”ぃいいい!!た、のむ......助け、て...!!」
連中と教師ども、ギャラリー生徒どもに助けを呼び掛ける。だが前原の救助要請に応える奴は一人もいなかった。ギャラリー生徒に至ってはヒューヒューと盛り上がって笑うだけだ。
「分かるで~前原ァ。助けを求めてるのに誰もそれに応えようとしてくれない。それどころか無視するわ自分の醜態見て笑うわで、誰も助けようとはせーへんからな。同級生も教師も、家族も警察も、全員味方になってくれる奴はおらん。今がまさにその状況なんやけど、どうや?キツいやろ~?」
歯をペンチで引っこ抜きながら今の状況を分かりやすく教えてあげ、味方がいないという孤独の辛さを存分に味わわせてやる。
「は、あがが、ぁ...!」
「はははは、泣く程にキツいんか?俺はお前らの前では泣かへんかったのに、お前は弱いなァ!?加害者は皆そうや。自分が虐げられる立場になったらあっさり折れて屈する。そうなるくらいなら最初から人を虐げなかったらええのに、理解できへんわホンマ、なァ!!」
ゴキボキミシッ!!「~~~~うばあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”...っ!!!」
「お前らはいつもそう。自分らが虐げられる側には絶対ならへんと思い込んでるクチやろ。世の中は平等やない、必ず優劣はあるし加害者と被害者は存在する。
けど誰もがずっと美味しい思いをし続けられる程、世の中は甘くないって思ってるんよ俺は。まぁ今回は俺がお前らを虐げる側から虐げられる側に変えてやるけどな!」
水魔術で、前原が倒れている床を沼に変える。そこに前原を顔から突っ込ませて拷問する。
「そういやお前には、痛めつけられて動けなくなった俺を、ベタにも便所に顔を突っ込まされたことあったっけ。しかも糞がついた便器になぁ!アレはキツかったな~~。というわけでお前にもあのキツさを体験してもらおっか!!(パチン)」
指を鳴らすと沼に腐肉と死肉がたくさん発生する。中には糞尿まで混じっている。残りの連中と教師どもはその悪臭に顔を歪ませてえずいている。あいつらでああなってるくらいだ、沼に顔を突っ込まされている前原なんかは地獄やろうな!
「ごがぼががががが!がぎゃどえべごらあ”ぎゃげれどら...っ!!!」
ズタズタになった手をバタつかせて藻掻いている。溺れているのと気が狂いそうな悪臭と汚物に触れる不快感とで手の痛みどころではなさそうだ。因みに俺は勿論対策済み。ガスマスクを装着して防臭バッチリ。
「おーおー臭いか気持ち悪いか苦しいか~~?俺もそういう目に遭わされてきたんやからなー。しっかりその身に刻めよ?」
引っ張り上げて呼吸をさせる。前原の顔は腐った肉まみれの醜い状態だ。本人の涙と鼻水でぐちゃぐちゃになってもはや顔面崩壊状態だ。そしてまた沼に顔を突っ込ませる。また呼吸させる......五分くらいその繰り返しをして遊んだ。
「あ...ひぁ......うえああぁ......」
沼を消した頃には前原はもう壊れていた。奴の人としての尊厳を十二分に踏みにじって汚すことに成功。だがまだ足りない!
「お前も煙草を押し付けたりしたよな?煙をモロに吹きかけるわ肌に押し付けるわ、そこいらのヤニカス以上にクズをやってたなァ!!」
ドスザクッ!ジュウウウウウウウ!!炎を纏った剣を刺して中から炙るというあの時の意趣返しをしてやる。
「おえいうfvぶえbf...!!!」
これ以上無い断末魔の叫びを上げて悶え苦しむ前原をこっちは存分に嗤ってやる。その後も数十分甚振り続けたところで、とうとう前原は廃人一歩手前まで壊れてしまった。コイツも潮時か...もっと虐げたかったが仕方ねーか...くくく。
「もうお前の腐った体に触れたくもねーし...後は勝手に死ね」
火魔術で業火の炎を放って前原を燃やす。
「がああああ”あ”あ”あ”あ”...!!だ、れ、か......たす、け.........」
前原の最後の救助要請も虚しく受け入れられず、業火の炎に燃え、焼き尽くされて消え去った。
『はい三人目~!どんどん行くでー!!』
もう自分らは生きては帰れない。この俺に残酷に殺される未来はもう覆せない。
前原が無惨に殺されたのを見た残り8人の虐め主犯者どもは、そう悟ってるように見えた。中村と本山が発狂しながら駆け出して壇上から降りようとするが、途中で結界の壁に遮られて跳ね飛ばされる。
「くそっ!ちきしょう...っ!!もう嫌や!早よ帰らせろや!!こんなとこいたくないわボケェ!!!」
床に拳を叩きつけながら中村が絶叫する。そんな奴のところへゆっくりと近づき髪を乱暴に掴む。
「小西に続き前原も殺されて、お前のお友達みんな死んじゃったなぁー、中村一輝くーん?
お友達が殺されそうになっても、お前は何もせんかったな?さっきの前原とか、あいつ助け求めてたのにお前は何もせんかったなー?所詮お前らの友情なんかその程度やったって話や」
「ひぃ!?うわあああ...!」
俺の不遜で無礼な言動に、以前なら短気を起こして俺に掴みかかって殴りつけていた中村は、ここにはもういなかった。
今のこいつは恐怖と怯えしか持ち合わせていない、ただの腰抜けビビり雑魚野郎になっていた。
「ごめんなさいごめんなさい!助けて見逃して赦して...ッ!!」
俺を脅すことはなく、ガタガタ体を震わせて涙を流して謝罪と命乞いをするばかりだ。
まさに「小物」...そう表現する他なかった。
「ハァ、人を貶めて甚振ってばかりいるといつかはそれが自分に返ってくるって気付かなかったのかねぇ?低脳のお前には考えもしなかったんやろうな...。しかも自分より強い奴が出た途端にソレやもんな。抵抗する素振りも見せへん。媚びへつらうような態度でそいつの機嫌を損ねへんようにする。
俺の場合、以前までは谷里より喧嘩が弱かったけどあいつにはずっと逆らい続けてたぞ?お前にはそういう反骨精神はないんか、なァ?」
髪をグイグイと乱暴に引っ張ったり靴裏を頭にこすり付けたりしながら存分にディスってやるが、それでも中村は俺に悪態をつくことはせず、ただごめんなさいと赦してを繰り返すだけだった。
「あ~あ。お前らみたいな人種ってホンマ弱いよなー、心が。普通殺してやるとか何とか言って良いと思うけどー?」
「あうあああぁ...!」
「しまいには言語崩壊かよ...。お前らみたいなクズは悪人とか言うんやろうけど、お前らは悪人ですらない、ただの腰抜けた小物や」
「ひっ、ひぃい...!」
「ええか、悪人ってのは......」
グサ...ッ「~~~~~!?!?」
中村の両肩を、短剣で刺し貫いてさらにグリグリと動かして抉った。
「悪いことを悪いと自覚した上でこういう非道なことをする奴...俺みたいな奴のことを言うんや!!」
「~~~~ぁぎゃあ”あ”あ”あ”!!!」
掴んでいた髪を離して、その背を蹴りつける...スパイクピンがついた靴裏で!
ガッ、ザクザク...ッ!「いやあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”...!!」
「あの時と同じや。お前だけいつもすぐに折れて泣いて赦しを乞うだけの小物野郎や。自分より弱い奴にしか威張れないゴミや!」
40後半のオッサンになってもあいつは今みたいに甚振られるとすぐ情けなく泣き喚いていた。ましてや今のコイツは15才。弱いのは当然か。
「かといって苛烈に攻めないなんてことはせーへんけどなっ!次はそうだな―――」
服を斬り裂いて全裸にしたところで、四肢を大の字に固定。そして俺が取り出した物は、回転が速いチェーンソーだ!二度目の時も使った愛用拷問具!
「はいでは削ぎまーす♪」
「おいおいおいおい!!止せ、それはよしてくれ!!止めろ止めて下さい!!お願いしますお願いしま――」
――ブィイイイイイイッッ!!!
「~~~~~~~~ッ!?!?!?
w”くい”ぇrう”いdklん”vsbfhtれ”w”...!!!」
はい、股間を破壊!
「あ”あ”あ”あ”あ”あ”...!!」
「あははははははは!!」
《ぎゃはははははははははっ!!》
泣き叫ぶ中村と笑う俺とギャラリー生徒ども。さっきと同じ正反対の反応で体育館内はまたもカオスと化した。
「お前もクソヤニカスやったなぁ?煙草吸いながら俺を殴りやがって。物理的ダメージ以外に肺とか目の機能を脅かす仕打ちまでしやがってこのクソが!!」
怒りに任せて大剣で腹を抉る。あーあ、そんなに暴れたら血がいっぱい出て死ぬやろうが。すぐに腹を治して即死を防ぐ。
顔をくしゃくしゃにして血とションベンと糞をまき散らして醜態を晒している中村を見て、ため息を吐く。
「は~弱過ぎ。もう白けたわ。おい中村、さっさとここから出て行け。殺す価値すら無くなったわ。早よ視界から失せろ」
「ああああああ......え...?俺、殺され、へん?」
「ああもう溜飲が下がったからもうええわお前。すぐに壊れるし甚振る価値も無いわ。見逃す代わりにお前二度と俺の前に現れんなや?殺すから」
「は...はいぃ!!も、もう二度と虐めたりしませんんんっ!!」
予想外の言葉をかけられて中村は戸惑っていたが、すぐに安堵した顔をしてここから去ろうとしていく。
壇上の階段に差し掛かろうとしたところで―――
カチッ、ピ―――――
「............へ??」
「んなわけないやろアホ。何べんこんな分かりやすい嘘に引っかかんねん。
死ねクソゴミ」
「すっっっ!杉山――――」
中村の絶望満ちた叫びは、地雷の爆発音でかき消された。煙が晴れて階段前には、中村一輝の体の一部はどこにもなかった。
『あー、アホで間抜けな奴は簡単に騙されるよな。ケッサク!
これで四人目!!』
「次はお前や、本山ァ!!」
ドッゴォオオオ!!「うごぇあ!?」
大声を発するとともに、次の標的...本山純二に渾身のドロップキックをくらわせて吹っ飛ばす。
「お前はこうやって、傷ついて蹲っていた俺に思い切りドロップキックを当てて遊んでたよな?泥のついた靴で顔面を、背中を何度も両足を揃えて思い切り蹴り飛ばしたっけなァ?大したダメージじゃあなかったけどな?あの時はただただ不快で屈辱やったわ!!
思い知れ、これが本当のドロップキックやっ!!」
ドッゴォ、ベキバキゴキボキィ!「ぐおぉおお、ご、ふぅ...っ!!」
二回目は背中にモロに命中し、背骨をへし折っていく。三回目は仰向けにさせて腹のど真ん中にくらわせる…内臓が破裂した。四回目は顔面に激突…鼻が陥没して顎が砕けた。
もちろん死なないようにしっかり治療する。何度も壊して治してと、壊れて良い玩具のように乱暴に遊び続ける。
「ほらお前も!以前まではこうやって弱った俺を!玩具にして痛めつけて遊んでいたよな俺で!!今度はお前が!無様に甚振られる番や!!」
「がふぁ!!あ”っ、もっ、キックは、やめで...っ!!」
「はぁ?キックは嫌かぁ?俺もそう言ったのにも関わらずお前はゲラゲラ嗤いながらどうしてたっけー?」
ガッ!ドッ!ボキィ!バキッ!ドスッ!ゴッ!
「ぐぁ!ごぇ!ぐぉお!だ、ずげ...ぎゃああああ...っ!!」
「 “止めて”とか、 “誰か”とか、言っても応えてくれない様を見てそうやってゲラゲラ嗤ってた奴に、助けなんか来ると思ってんのか?止めてくれると思ってんのかこのクズがぁ!!」
さらに苛烈に甚振る。俺自身もだいぶ熱が入り、目の前のこのクズを殴って蹴りまくった。
「お前は!小学高学年になるとクラスでボス面気取ってイキり出してたよな?6年生になったら不良ぶるようにもなって、クラス・学年ともにカーストトップを気取っるようになった。
自分が常に中心にいるとか思って、自分に歯向かう態度取った奴には暴力振って、そんな最低なことばかりするお前は、根からのクズだ!」
目玉や頬を蹴りまくる。
「小6で同じクラスの時、俺にちょっかいかけて、気に入らんだの意味分からん因縁つけて喧嘩ふっかけてきたよな!その時はお前無様に負けたけど、その後お前は俺に何をした?直接喧嘩しなくなったかと思えば、陰湿な嫌がらせをすることに切り替えて、俺をネチネチ攻撃してきたよな!?どんだけ俺の教科書とかノートとか破いたり汚したよお前はぁ!?」
脇腹やみぞおち部分を何度も蹴りつける。
「で、中学では谷里らと徒党組んで強くなった気になって。奴と一緒に俺を締めた後、喧嘩で自分が勝ったとか吹聴して回って!まるでお前が俺より喧嘩が上みたいなことほざきやがって!!
お前のどこが!俺より強いんじゃ!?このゴミクズがっっ!!!」
殴る蹴る刺すド突く踏む叩きつける…あらゆる打撃を激情を乗せて本山に全てぶつける。
本山の皮膚は破け、肉は断たれ、骨は折れて砕けて、内出血があちこち発生して、指は全て変な方向に曲がって、眼球が片方潰れて......谷里の時と同じように物理的に、それも素手で本山という存在を壊していった。
「あ”......ごあぁ...!い、でぇ......いだ、い”...よお”......っ!」
「ハァ~~~けっこう運動したわ、殴打しまくるのも体力要るなー。というわけで休憩がてら精神的拷問をくらえ!!」
すかさず闇魔術で死すれすれの地獄拷問を体験させる幻術に嵌めてさらに甚振る。怪物に半身を食わせたり、錆びた刃物で雑に斬ったり、腐肉と糞尿が混じった水槽に沈めてさらにそれらを食わせてみたり、プラスチック爆弾で体の部位一つ一つを消し飛ばしたり、ミキサーの中に全身を入れてぐしゃぐしゃにして潰したり等々、今思いつく限りの地獄を体験させてやった。
「いやだぁ、助けて!!もう赦してくれェ!!俺が悪かった!!もうあんなことせーへんからここから出してくれええええっ!!!助けて、誰かあああああっ!!!」
「お前みたいなクズはどうせ再犯するに決まってるやろ!未来の闇金クズ野郎がっ!!
お前みたいな人間は俺はもちろん、将来的に誰も必要とせーへんわっ!!調べたところお前の親もお前のこと諦めてるようやわ!お前なんか家族からも必要とされてへんのや、この国の不要な粗大ゴミが!!!」
身も心も散々甚振られて精神崩壊手前まで追い込んだ本山の耳を掴んで、デカい声でさらに精神的苦痛を与えてやる。
「そ、んなわけ...あいわ...!母ちゃんは......ぞんな、ご......」
「いいやあるね!ていうかお前はあれだけ俺や他の生徒どもに不快感と苦痛と屈辱を与えておいて、自分は愛される人間やと思ってんのか?」
本山をギャラリー生徒どもに見えるように投げ捨てて、あいつらに質問してみる。
『この中で、このクズ野郎の被害に遭った奴は挙手して、このクズ野郎に何か言ってみろ!』
「カツアゲされた!」「いきなり殴られた!」「パシリにも行かされて、断ったら虐めに遭った!!」
「あいつはクズや!」「人に迷惑と被害しか与えへん最低のゴミ野郎や!!」「死んだ方が良いクズや!!」「早よ殺されろ!!」「死ね!」「死ね!!」
《さっさとこの世から消えろっっ!!!》
数秒待たずして出るわ出るわ、被害報告と本山に対しての罵詈雑言と死を願う言葉の嵐が。もはや暴力。多数の非難は暴力と化す。
ははは、本山の奴必死に耳を塞ごうとしてやがる!そうはさせまいと両腕をスパっと斬り落として防いだが。お陰で奴らの罵詈雑言が丸聞こえになり、当の本人はガタガタ震えて蹲っている。
「あっははははははは!!たくさんの人を理不尽に虐げたから全部自分に返ってきたんや!お前はもはや存在が赦されへんゴミクズになったってこと理解しろ!!
そして......とっととそのクソ命を終えろぉ!!!」
“苦しんで死ね”
「わ”悪がっだ、杉山ぁ、みんなあ”...!!ぎゃああっ!!こ、れからは改心ずるがら...っ!!いぎああああ”あ”!!たずげでぐれぇ!!みのがじで、えええ”え”...!!!」
「知るかバーカ!!そうなりたくなかったんなら最初からイキったり俺に下らんちょっかいかけんかったら良かったんやろうが!全部お前の下らない行いがコレを招いただけやろが、諦めて苦しんで死んどけゴミが!!」
「ああ”あ”あ”あ”あ”...!お、お前なんか、虐めなきゃよがっだ...!俺は、ごんな化け物を”怒らせてしまぁあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”.........!!!」
後悔の言葉と本山の汚い血が同時に溢れ出て、そのうち壊死した肉も落ちていき、原型を留められないくらいに崩壊していった。
「ぎゃははははははははははっ!!お前に相応しい気持ち悪い最期や!!お前なんか人の尊厳一切奪われて命潰されるのがお似合いや!!俺を散々虐めた報いや!!無様に死ね、本山純二!!!」
俺が叫んだと同時にドパンと奴の全身が弾けた。楽しい復讐がまた一つ終わった。
『五人目~!!』